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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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そして新しい時を進む…

やっとヘタレケミのイルシアが転生して三次職を目指す事を決めました☆
きっかけを与えてくれた六葉さんに感謝です☆

そんな訳で イルシアが転生して転生二次職になるまでのお話です
転生し、そして転生二次職へと転職しようとするイルシアと
そのイルシアに付き合って狩りをするウォレス
段々歳だけではなくて、益々自分よりも先に行ってしまうイルシアに
ウォレスは不安を抱いてしまい…


みたな話だったりします。
この二人の進展はあるのかっ!?
あの大変奥手なヘタレイルシアがどうするのかっ

ご期待下さいw(いや、そんな期待する様な内容ではないですが/汗)









「転生すると決めたら早かったのだな」
「まぁ…発光するまであと少しで止めてから…」
 

 
その足元からレベル99になった者が放つ事が出来る光を放ちながら
アルケミストのイルシアは、親友ディルから言われた言葉に頭を掻きながら答える。

 
ジュノーのセージキャッスルで迷路を潜り抜け、ヴァルキリーの前へと立つ。
そこにはすでに、転生した者達は入れる為、同じ宵闇のギルドの仲間達
ディルを筆頭に、イクスやシオン、リョウにアルが並んで待っていてくれた。
 

イルシアは腰を落とし、後ろについていたアミストルもふtもふの頭を撫でる。
 

「もふもふ 転生してもう一回お前を召喚するから…
それまで待っててくれ…
今までありがとうな?」
「めぇぇぇ~」
 

すっかり大きくなったもふもふを寂しそうに見つめて声を掛けると、もふもふは嬉しそうに鳴いて…
そしてその姿を消して……
目の前のヴァルキリーに声を掛け…そしてイルシアの姿は光と共にノービスになった時の姿へとなったのだ…
 
 
 



「おー…にーちゃんが小さいけどでっかい…」
 
転生して、イクスのポータルでハウスへと戻ってきたイルシアの姿に、ハウスで待っていたウォレスはその姿を見た途端に、見上げながら言葉にする。
 
「本当ですね…おれよりもノビなのに大きい…」
「えっと…ノビになったのは13歳だったんだけど…俺…基準よりも大きいから…」
 
イシュアに羨ましそうに見上げられて、顔を赤くしながら答えにくそうにイルシアは答える。
転生してノービスになった頃に戻ったイルシアは、13歳の姿とは言うが、身長はすでに160は軽く超えていて、ルティよりも大きい位であった。
 
「ああ…でも初めてイルシアを見下ろせるわ~」
「ほんとだーwいかつい顔してるけど、やっぱり子供の頃は可愛かったんだねぇw」
 
本来はシオンと並ぶ身長である為にいつも見下ろされていたリョウとアルは嬉しそうにその頭を撫でてきて、益々イルシアは顔を赤らめてしまう。
 
「ほら…さっさと三次職になりたいんだろ?早く先に商人になるぞ?」
 
いじり倒されていたイルシアは、イクスの言葉に少々ほっとしながら、商人へと転職をし、まずは転生二次職を目指すのであった。
 



 
 
「もうすぐにーちゃんも前の姿に戻っちゃうのか~…」
 
転生してから数日後…
一緒に狩りをしていたウォレスは、イルシアの隣を歩きながら小さく呟く。
 
「え…お…俺が元に戻るのが嫌なのかっっ?」
 
まさかの言葉に思わずイルシアは慌てて、いつもより身長が近いウォレスへと顔を近付ける。
 
「そうじゃないけどさ……今の方がにーちゃんが近いから…」
「え…?」
 
思わぬ言葉にイルシアは軽く目を見開く。
 
「そりゃあさ…本来のにーちゃんも大好きだぞっ
でも…ボク…子供だし…小さいし…にーちゃんと対等でいたくっても、いれないじゃん…
なにより…子供過ぎて…にーちゃんとの差を凄く感じて……
今以上にまた…にーちゃんが元に戻ったら…離れちゃう…」
 
俯きながら言葉にするウォレスに、イルシアの目が大きく見開かれる。
 
(ウォレスも…俺と同じ様に…身長さとか年齢とか気にしてたのか……)
 
なんだかそれがとても嬉しくて、イルシアは頬を赤らめながら、そっとウォレスの脇に手を入れると、そのまま抱き上げ近くの木の根元に腰を下ろして、膝の上へとウォレスを座らせる。
 
「ウォレスも…気にしてたんだな
俺だけだと思ってた……
確かに俺はもうすぐ…本来の俺の姿に戻る…
今の方がウォレスには近い…このままだったら…ウォレスの顔も近いし…すぐ傍には感じられるけど…
今のままじゃ…俺は弱い…
ウォレスに守ってもらわないといけない…
でもそれは嫌なんだ…俺はウォレスと一緒に戦いたい…
そして…年上だからってよりは…ウォレスを守りたいんだ…
他の誰でもない俺の手で……」
「にーちゃん…」
 
どこか泣きそうなウォレスの頬を少し小さくなった手でそっと撫でてやる。
確かにこの姿の方がウォレスが身近に感じられて…何よりこの差であったら、告白だって出来るかもしれない…
それでも…例えウォレスと恋人になれなくても…
この先ずっとウォレスを守っていける力が欲しい
それがイルシアの願いだった。
 
「…にーちゃん…好きだ…」
 
手に頬を摺り寄せる様にして顔を俯かせて、ぽつりとウォレスから呟かれる言葉。
 
思わずその言葉に胸が高鳴るが、けしてそんな意味ではないと言い聞かせ、極めて冷静な顔で微笑んでやる。
 
「俺も好きだぞ?」
「…にーちゃんの好きってどんな好き…?」
 
生意気そうな大きな目が目の前で自分の顔を覗き込み、真っ直ぐ射抜いてくる。
 
「ど…どんな好きって……」
「ボクは…本当ににーちゃんが好きだ…
子供だからって馬鹿にすんなよ?
子供だって本気で人を好きになる事が出来るんだから…
ボクは……イルシアにーちゃんが……この世界で一番大好きだっ」
「っっっ!!!」
 
その瞳に、言葉に動揺したイルシアは赤くなりながら言葉を詰まらせるが、ウォレスは視線を外さず、イルシアの膝に座りながら真っ直ぐ見つめて叫び。
思いがけない衝撃的な言葉に、イルシアは目を大きくしたまま言葉を失ってしまい。
 
「ボクはイルシアにーちゃんと随分歳も離れてる…これだけはどうしても埋められない…
でも…後数年したらボクも結構大人になるし…10年後は立派な大人だ
ちゃんとにーちゃんに並べる様になるから…
転生だってして…三次職にだってなってみせる
だから…ボクをにーちゃんの恋人にしてっ
ボクはっ…イルシアにーちゃんが大好きだっっ」
 
どこか泣きそうな、必死な…それでも幼いながらに本気の力強さ…

自分の思いを隠す事無く、子供の純粋さで真っ直ぐに伝えてくるウォレス。
まさかずっとウォレスも自分を好きだと…恋人になりたいと思っていたなんて…
イルシアは信じられない思いで、耳まで真っ赤になりながらその言葉を受け取り。
 
「…なぁ…にーちゃん…やっぱ…ボクみたいな子供から…
そんな事言われると迷惑か…?
ボクを…嫌いになる……?」
 
あれだけ強気で言ったのに、今度は酷く泣きそうになりながら、こちらを伺ってくる、どこか生意気で大きな瞳…
ああ…好きだと思っていたのに…俺はウォレスのどこを見ていたんだろうか…
 
 
「ウォレス…」
 
小さく声を掛けると、大きな瞳が不安げに揺れる。
イルシアはそっと手を広げ、小さなウォレスの身体を抱き締めてやる。
 
「…俺は…出会った時からずっとウォレスが好きだったんだ
でもこんだけ歳の差があるし…俺は凄く臆病だから…言えなくて…
傍にいれればいいと思ってた…
ごめんな…ウォレスの気持ちに気付いてやれなくて…
それに…ウォレスに言わせてしまうなんて……情けない限りだ…」
「にーちゃん…」
 
ウォレスの肩に顔を埋めて、抱き締める手に少し力を入れる。
ああ…少しだけでも小さくて良かった。
今子供の姿だから、こうしてしっかりと強く抱き締めてやれる…
 
「だからせめて…俺から言わせてくれ…
ウォレス…年上だけど…情けない男だけど…俺はこの先ずっと…ウォレスの相方でいたい
その隣に立っていたい
それを許してくれるなら…俺と……その…恋人として……愛方として…いてくれないか………」
 
「にーちゃん……
当たり前だろっ
ずっとずっと傍にいてやるよっ
絶対に離したりするもんかっっ」
 
言葉を何度も何度も詰まらせながらも、イルシアは今まで一度も経験した事のない告白をウォレスへと告げて、それを聞いた途端、ウォレスの顔は満面の笑みとなり、そのままイルシアを抱き返して。
 
そして…顔が近付き、少しだけぎこちなく…そっと互いの唇を重ね合わせた……
 
 
「なんなら…この先までしてもいいぞ?
ボクの全てにーちゃんにやる
イシュアにーちゃん達がしてるみたいに…ボクを食べていいんだぞ?」
「っっっ!??
ウォレスっっ
そんな事どこで知ったんだっっ!
いやっ…そんな事はもうちょっと大人になってからだなっっ」
「ボクはイルシアにーちゃんがシタいならいいけど…」
「暫くは駄目だっっ
そんな…事…俺以外に言ったら駄目だからなっっ」
 
 
まるで小悪魔の様な幼い微笑みを浮かべながら擦り寄って誘ってくるウォレスに、再びイルシアは全身を茹蛸の様に真っ赤にしながら、大胆な発言をしてくるウォレスに向って、大きな声で説教をするのであった。
この二人のそんな色っぽい話は、まだまだ先の話である…
多分……
 


 
 
その日の内に興奮冷めやらぬ状態でレベル上げをしたイルシアは、とうとう転生二次職であるクリエイターになったのであった。
 
 



そんないきなり転職して帰って来たイルシアに皆驚きつつも、小さくもパーティーを開いてくれ、初めて自分の事でお祝いされたイルシアは、新しいクリエイターの制服に身を包みながら、恥ずかしそうに顔を赤くしながらも微笑み…
 


そのパーティーで、イクスとシオンから
 
「まだウォレスはちいせぇから、その巨体な身体で無理させんなよ?」
「…それで手を出したら犯罪だな」
 
といきなりこっそりと言われて、思わず青ざめたイルシアがいたという……
 
 
 
 



 
ある夜の事…
 
「ウォレス…これを…」
 
そうして手渡されたのは、イルシアと名前の入った銀の指輪が鎖に繋げられた物であった。
 
「これは…」
「まだウォレスが指に嵌めるのには大きいけど、これならずっと首に掛けていられるだろ?
……なんていうか……俺の恋人って証っていうか……」
「にーちゃん…」
 
 
顔を赤くしながら頭を掻きつつ、どう言っていいか迷いながらも、視線をそらせ恥ずかしそうに言葉にしてくれるイルシアに、ウォレスの目は大きく見開かれ、次の瞬間…
 
「イルシアにーちゃんっっ
大好きだっっ」
 
そう満面の笑顔で言いながら、飛びついて抱きついてきたウォレスがいたのだった。
 
帰る場所を失った孤独で臆病な大きな男は、愛らしい相手と本当の恋人同士となり、帰る場所を得て、そして護りたい相手と家族を得て、やっと止めたままであった時を動かし始めた。
 
 
 
 

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  • by 六葉
  • 2015/03/11(Wed)09:59
  • Edit
バニルミルトは梅ゼリーですよ~。羊の名前が思い出せませんが!!!
ヘタレ仲間が減るのか、頑張らなきゃいけないなリョウ。と思ったと同時にウォレスは襲い受け(?)なアルに影響されているんでしょうかwww
ディルがルティを食べても製薬型なので細身だし、回数や体を心配して滅多に食べないから大丈夫。リジェクトも今はVITを上げてジュデックス狩りスタイルですが細身だし、元より両親が怖いので週に一回程度。イシュアやルティより年下だし、ガタイは一番良いだろうイルシアに忠告(?)する辺りはウォレスの事を可愛いと思って居るんでしょうね。もう色々妄想が入ったり、ウォレスに先に告白されたけど、イルシア頑張れ!と思いました。クリエスキル、優先してコールホムンクルスを取得しそうですね!

六葉様

  • by 月宮
  • 2015/03/11 23:23
有難うございますっ
いやぁ…なぜかアミストルが梅ゼリーと間違っていた…
あれは頭に乗せてるやつだった…
助かりましたっ
ウォレスが襲い受けなのはママンであるアルの影響がもしれません(笑)
イルシアのヘタレっぷりはある意味リョウと張るものがあるので、
いつこれから先に進む事になるんだかww
イルシアはとにかく自分がどれだけデカいかってのと、ウォレスが小さいのもあって、
そうそう手を出したりはしないでしょう
シオン達にも忠告されてるから♪
イクスやシオンは、一番年下のウォレスを結構大切にしてくれてると思うんですよ~
特に一時期はシオンをパパ呼ばわりして、叱られてもたたかれてもウォレスはシオンに憧れてるのもあって、ちゃっかり懐いていますし☆
なので、イルシアのガタイで今のウォレスを食べる様な事があれば…と、結構心配してくれてると思いたいw
イクスやシオンがウォレスを結構大切に思ってくれてたらいいな~
ってのは、私の妄想だったりしますw
イルシアは…正直この先進展すんだろか(笑)
ちょこちょこディルとかに相談とかしてそうだな(爆)
勿論出来るだけ早くコーンホムンクルスのスキルを習得して、再びもふもふを召喚しますよw
ネタを下さり有難うございました☆

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