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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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どうかこの願いが届きます様に…

この話は六葉さんが 「この剣を捧げる理由」の最終話をアップした後に思い付いたのですが
中々書く事が出来なかった…

クリスマスネタだし、もっと早く書く筈だったのですが…
職場が部署移動してから、半端なく忙しく小説を書いてる暇が全く無く
お陰でROにINする時間ってのも、
以前にもまして入れなくなるっていうオチなんですが…


私の大好きな六葉さんとこのカップルにして
うちのイシュアの兄であり、ママとパパでもあるイクスとシオン達が
この先話の展開上二人が居なくなる様子なので
どうしてもこれを先に書きたくて…
なんとか最終話が始まる前に書き上げる事が出来てよかったでした

ああ…イシュアがではないですが、六葉さんの宵闇の話が最終話を迎えちゃう…
更に二人が皆の前から居なくなっちゃうと考えて
今から泣きそうになってしまったりします(泣





クリスマス前のどこか優しく賑やかな雰囲気のルティエ
そこにおれはいた
手元にはおれの名前が刻まれた指輪が二つ

「二つ作れてよかった…」

本当は三つ作りたかったけどそれには材料が足りなくて
二つの名入り指輪を作るのがやっとだった

ごめんね リジェクトさん…
貴方にはまた、来年作るから…
この指輪は…兄さんとシオンさんに…

どうしても、兄さんとシオンさんの手元に
おれの何かを残して置きたかった…

いつ 二人がおれの前からおれを置いていなくなるか分からないから…

今までは、兄さん達がおれや皆を置いていなくなる事なんて考えなかった
このままずっと一緒にいれるんだと思ってた
でも…それはきっと違う
そしておれもそれは分かっていたんだ
出来るだけ考えない様にしていただけで…



兄さんもシオンさんも全くその本心を見せないし感じさせないから
誰も気付いていないし
そしてそれを分からない様に二人ともしてるけど…
あの おれ自身が死を直面した事件から…この目で見えてしまう…

兄さんもシオンさんも
近々おれ達から離れようとしている事に…
多分…暗殺者としてけしてそれが逃れられない事になっているのだろう
だからおれが泣き叫んでも、例えおれ自身が死んだとしても
きっと変わらず、二人は皆の前から姿を消す…
そんな予感が…していた

そして…兄さんの…そしてシオンさんの心が
感じられて…
悲しみと 絶対的な覚悟と…
それは けしておれには関わらせて貰えない…けして立ち入る事なんて出来ない…覚悟…




「ふっ……っ」

ぽたりと涙が指輪に落ちて、その指輪をぎゅっと握りしめて
おれは誰も居ない場所で膝を抱えてしまう

本当は離れたくない
傍にいて欲しい
危険な事はして欲しくない
普通な生活をして ずっと笑顔でいて欲しい
誰よりも誰よりも…幸せになって欲しい……

離れたくない…!

「そばに…いたいよぉ…ままっ…ぱぱっっ…!」

二人を困らせるだけだから
二人の前では泣かない様に 我儘言わない様に
けして気付いている事を悟られない様に
笑顔でいたけれど…

溢れ出した涙は止まらず、雪の上に落ちて消えてゆく

ああ 願わくばどうか…兄さんとシオンさんが…
ママとパパが このまま変わらず傍に居てくれる様に…
おれは…二人が居なくなって…変わらず笑顔で過ごせる自信なんてない…
幸せで過ごせる自信なんて無い…
きっと 心に穴が開いてしまったかの様に物足りなくて…切なくて…
どうしていいか分からない日々を送る事だろう…

死んでしまうよりはずっといいけど…
それでも……もし願いが叶うなら…
おれは ずっと兄さんとシオンさんの…ママとパパの傍にいたい…

二人がいて
リジェクトさんがいて
そしてギルドの家族がいて…

そうしてずっと一緒に過ごしていたい…
兄さんという家族を失ったあの幼い日から
おれが初めてもった大切な場所



神様…神様…いるならばどうか…
このまま兄さん達と一緒にいさせて下さい…
それが無理だというならば…
どうか…兄さん達が…おれの最愛のママとパパが…
無事に 幸せでいれる様に…

おれの願いは…兄さんと離れてからずっと空へと祈り続けていた願いはただひとつ…
兄さんが無事で幸せでいてくれる事…
今もそれは変わらない…ただ 同じ位大切なパパが増えたってだけで…

おれは指輪を握り締め祈る
きっと おれにはそれしか出来ないから…
そしてそっと…その指輪に口付けをしたのだった…



クリスマスは兄さんの誕生日
部屋で3人になった時に 兄さんとシオンさんの首に手編みにマフラーと
そして祈りを込めた おれの名前が刻まれた指輪を手渡す

もし…どこかに行ったとしても おれはいつだってママとパパの事を思ってる

そう…言葉には出さずに…おれは二人に口付けをした…



外は 暗い空から雪がちらついていた
まるで…おれの心の様に……




愛しています
ママ…パパ…
何があっても…どんな事があっても
おれは二人を忘れたりしない…

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  • by 六葉
  • 2015/01/22(Thu)20:09
  • Edit
ごめんなさい。
やっぱり先にネタバレしない方が良かったですね(汗
イシュアもう泣いちゃってるし、月宮さん泣きそうとか。でも話の筋を変えようとしない自分が居ます。そして申し訳ない事に最終回の舞台が12月……。三重の意味で、ごめんなさいっ
神様という存在が居たら、足蹴りしそうなイクスとシオンなので加護があるか不明ですが、リジェクトと他のギルメンと幸せな日々をイシュアが送れます様に。
としか、今は言えません。半端なネタバレ、申し訳ありませんでした<(_ _)>

六葉様

  • by 月宮
  • 2015/01/22 21:40
コメ 有難うございますw
いやぁ、もし言って貰えなかったら、もっと落ち込んでいたので大丈夫ですb
このネタは 本当はRO内でイシュアに指輪を作らせて、イクス達に渡したかったのですが、出来なかったので ネタにしてみて書いてしまいました^^;
多分指輪を渡したのはきっとその前の年とかに渡したのではないかと思われます
何かあったとか気付くよりも先に、いつか自分の前から居なくなってしまうと
イシュアはイクス達の職業上感じていたので、せめて自分が二人の息子であったとの証に忘れて欲しくなくて、指輪を渡していたのかなぁと…
まぁ 正しくは、去年から名入指輪を渡そうと思いながら出来なかっただけっていう…
そっから出来たネタなだけなので、六葉さんが謝る事じゃないですよぉb
特にイシュアは一度二人を失っているので、それを思い出してどうしても泣いてしまうのですよね…
記憶が無くとも、イシュアは何となく物足りなさや寂しさをずっと抱えていそうですが…
どうなるかは自分にも分かりませんw
怖いような寂しい様な…でも、最終話を楽しみにしています^^

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