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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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貴方の笑顔が見たくて

キリ番 2222番を踏んで下さった東雲さんからのリク第一段です☆
わーい♪
なんと 紫苑と東雲さん所のトーゴの話ですよw
この二人は結構好きですw

ギャグに仕上げようと思ったんですが
なんか 結構シリアスになってしまった様な…
でも やっぱりトーゴの登場がギャグチックになった…ごめんね トーゴ…
そして 東雲さん…

東雲さんにリクさせて頂いた ゴースト×イシュアの話にちょっと繋がる様に、クッキーをなぜトーゴが作ったのか…とか 書いてたりしますが…
勝手に繋げました…済みませんっ




こんな話で良かったでしょうか?



この話は東雲様のみ お持ち帰り可能となっております。
書き直し・削除・焼く・煮るなど好きにしちゃって下さいませ☆









「一体 紫苑は儂の事をどう思っているんじゃろうか…」

何度目か分からない特攻を紫苑にし、そして返り打ちにされて返ってきたトーゴは、痛む腰をゴーストにヒールで癒して貰いながら、ぽつりと口にする。

「あぁ?そうだな…お楽しみ相手ってトコか?」
「そうじゃな…こんなに儂は好いておっても…紫苑は儂の事を好いてはくれておらんのだろうな…
どうしたら 確かめられるかのぅ…」

すっかり項垂れて、いつもの元気良さが無いトーゴにゴーストはため息をつく。

「だったら、暫く素っ気なくしてたらどうだ?
気の無い振りしてさ…そしたら、紫苑がどう思ってるのか少しは分かるんじゃね?」
「おおっ!そうじゃの!今度からそうするかのっ!
冷たい振りをして、紫苑が寂しがってくれてたら、紫苑も儂の事好いてくれてるっちゅー事じゃ!」

「一歩間違えれば、そのまんま振られるけどな…」

ゴーストの提案に、トーゴはパッと笑顔になり、その提案を受け入れ、ガッツポーズを取って見せる。
そんな相方トーゴを苦笑しつつ見ていたゴーストはぽつりと呟くが、その声が今のトーゴに届く事は無かった。




後日…

「あら?トーゴじゃない」

プロンテラの街中で、偶然出会った紫苑は、トーゴと鉢合わせると、妖艶な笑みを湛えながらいつもの様に話しかけてくる。

「なんじゃ紫苑か…」

だがトーゴはいつもの様に嬉しそうな笑みではなく、どこか面倒くさそうにちらりと紫苑を見てから、短く返事をする。

「どうかしたの?いつもなら アタシを見て犬みたいに走ってくるくせに…」
「もう紫苑を追いかけるのは止めたんじゃ…」
「はい?」
「紫苑に振りむいて貰うまでは 素っ気ない振りしようって決めたんじゃぁぁぁぁっっ」

いつもと違うトーゴの態度に紫苑は首を傾げ尋ねると、俯いたまま低い声でトーゴは答え、理由まで言いながら紫苑から離れる様に走っていってしまい。

「……馬鹿…?」

理由言ったら素っ気ない振りをしても無駄なのではと、その背中を見送りながらぼそりと紫苑は呟く。

「でもまぁ…どこまでそれが続くか楽しみだわw」

それでも、そんな素直なトーゴが可愛くて仕方なく、紫苑は楽しそうな笑みを浮かた。







それから一ヵ月
トーゴは紫苑と会っても無視を続けたり、逆に紫苑が抱きついてきても、嬉しい想いを抑えて、必死につれない態度を取り続けていた。

「…もう一ヵ月も紫苑に抱きついておらん…話もろくにしておらん…
限界じゃ…あまりにも寂しすぎる……」

寮の部屋でトーゴはゴースト相手に泣きそうな顔で訴えていた。

「だったら 止めればいいじゃねぇか…」

ゴーストは面倒くさそうに本から顔を上げて、顔を顰めながら答えてやると、トーゴはより泣きだしそうな顔になり。

「まだ…まだ紫苑の心が分からないんじゃ…折角 我慢しとるのに…」
「そういやこないだ…他の男と連れ添って歩いてたの見たぜ…」
「…なんじゃと…?」
「あの顔だし、元々もてるだろうからな…今頃 他に男とか作ってんじゃね?」
「…………」

ゴーストの言葉に、トーゴの表情は固まり、みるみるまに青ざめてゆく。

「……儂は……
他の男なんぞに…紫苑を取られたくないんじゃぁぁぁっっ!!!」

暫く固まったままでいたトーゴは俯き、拳を握りしめ、ふるふると肩を震わせると、突然雄叫びの様に叫び、立ち上がって部屋を出て行ってしまった。

「ったく…騒がしい奴だな…
素直になっとけばいいのに……
素直に か…
って…オレも人の事言えねぇよな…」

出ていった扉を見ながら、疲れた様にため息をついて呟いたゴーストは、自分の言葉にふと動きを止めて、サイドテーブルに置いてあるイシュアがくれたサブレに視線を移して思わず頭を掻き本を置くと、そのサブレを取って口に運んだ…






「よぉ 紫苑っ 今夜ヤらねぇか?」
「今そんな気分じゃないの…」

昼間でも盛り上がる酒場でぼんやりしていた紫苑は、体だけの関係の男に声を掛けられるも、面倒くさそうに掌をひらひらさせて断る。
最近、あまり声をこうやってかけられる事が無かったのだが、この所 以前の様にやたらと声をかけられる。

「あ…そっか…」

なんでだろうと考えて、ふと思いつく。
トーゴを食べてからと云うもの、殆ど日を空けずにトーゴが特攻して来る日々が続いていたので、他の男が寄ってこなかったのだ。
この一ヵ月、トーゴが来ないので別れたとでも噂がたっているのだろう。

「始めっから 付き合ってもないんだけど…」

細く長い指で自分の頬を撫でながらため息をつく。
確かに付き合ってなどいない。
でも、トーゴを食べてから、自分から男を誘ったり食べたりなどしていない。
せいぜい、チェイサーのリョウをからかって遊んでいる程度だ。
他の男を抱くとかなんて…そんな気も起こらなかった…
そして今は、トーゴが会いに来ない事がつまらないと感じている自分がいる。

ずっと 『あの時』から禁じていた、奥深くに封じた 『想い』

「まさか…ねぇ…
ほんと…あのタイプには弱いのね アタシ…」

自分の想いに気付いてしまった紫苑は 思わず再びため息をついて苦笑してしまう。
まだ自分の中に こんな想いがまだあったらしい…
なんと子供っぽい事か…それに 改めて気付いてしまうなど…


「そろそろ…潮時かしらね…ここにいるのも…」

多分 トーゴは自分が危機にあったり巻き込まれたりする事があれば、己の身も構わず助けようとするだろう。
それで命を落とす事となっても、後悔はしない…
きっと あのチャンプと…唯一愛したあの男と同じ事を迷わずする。

「丁度 つれない振りしてる事だし…会わない内に出て行くかしらね…」

自分の傍にいれば、またきっと 巻き込まれる。
あの太陽の様な笑顔を失いたくない…

とくんっ…と その笑顔を思い出すと 胸が微かに高鳴る気がした。

ふぅっ と小さく息を吐きだして立ち上がり酒場を出る。
真上には青い空と輝く太陽。
まるで トーゴの様だ…

目を細めて見上げてから、ゆっくり泊まっている宿屋へと足を運ぶ。
そんな時…


「紫苑んんんんっっっ―――――――っ!!!!」

土煙を上げて、叫びながら街中を走ってきたトーゴは、そのまま真っ直ぐ紫苑の前で急ブレーキをかけて止まり、いきなりバッ!!と目の前にクッキーの入った可愛くラッピングされた袋を突き出す。

「………はい?」
「儂が…儂が作った料理を食って 美味しいと言って平気なのは紫苑しかおらん。
紫苑に食べて欲しくて作ってきたんじゃ…」

あまりの唐突の事に、紫苑はクッキーを突き出すトーゴを静止したまま見上げ、荒く息を吐きだしながらも、トーゴは真っ直ぐ紫苑を見ながら話始める。

「離れていて気付いた…
儂は…紫苑を他の男に取られたくないんじゃ…儂だけを見て欲しいんじゃ…
だから…離れんと決めた…
紫苑に振りむいて貰える様に 離れんっ!
儂は 紫苑を愛してるんじゃ!!」

街中の 人が行きかう中…全くロマンも雰囲気も何もない所で 堂々と告白をするトーゴに、紫苑は目を見開き…そして…

(っ…!!)

トーゴは内心、声を上げそうになり、それをなんとか抑える。
ほんの一瞬、紫苑がほっとした様な泣きそうな なんとも言えない儚い表情で頬笑み、いつもとはまるで違う愛らしい笑顔に、トーゴは顔を耳まで真っ赤にさせてしまう。

「ったく…勝手に素っ気ない素振りをしてみたり、いきなり来て こんな雰囲気も何にもない場所で告白されたり、いい迷惑だわ…
そうね…愛してるって言うんなら…まずはその体に聞いてあげないとね?」

その表情もほんの一瞬で、すぐにいつもの妖艶で高飛車な表情へと戻り、クッキーを受け取ってから、トーゴの顎に自分の指を触れさせる。

「きょっ!今日こそは儂が紫苑を抱いてやるんじゃっ!!」
「おーほほっ!あらぁ…前も言ったけど アタシから抱かれた後に、元気があれば抱いていいっていったじゃないのw
さっ!宿屋へ行って その体でこの代償を払って貰うわよw」
「嫌じゃぁっっっっ」

ハイウィザードのその細腕のどこにそんな力があるのか、トーゴの襟首をつかむと紫苑は再びいつもの様に宿屋へと向かい、青ざめるトーゴがいたそうだ…
その やはりこの街中では良く見られた光景が、また見られる様になった事に、露店を開いている商人達は実は安心してしまったと言う…







「また…また ヤラレテしまった…」
「全く…アタシを組み敷こうなんて まだまだ早いわよ?」

ベットの上で 腰が痛くて動けないトーゴは、悔しそうに声を上げ、その隣で白い肢体に長い髪を絡みつかせて体を横たえる紫苑は、薄く笑いながらトーゴの頭を撫でてやる。

「まぁ…告白したのに免じて 気分だけは味あわせてあげるわ…」
「シ…紫苑…?」

紫苑はトーゴの腕を横にして、その腕に自分の頭を乗せて腕枕をさせてやり、顔を鍛え抜かれた胸に押し付ける。

「こうすれば アンタが攻めた後みたいでしょ?
特別よ…少し疲れたから寝るわ…アンタも寝なさい?」

いつもなら逆な事はあるが、腕枕をさせてくれた事に、トーゴは真っ赤になって、胸に収まる紫苑の顔を見下ろすと、そっとその唇に口づけをしてやった紫苑は、眠たそうに目を閉じて、再びトーゴの胸に頬を押し当てる。


(もう少し…もう少しだけ…ここに いさせて…)

けして言葉にはしない声を胸の中で呟き、優しくもう片方の手で自分の背中を抱くトーゴの腕の中で、紫苑は久々に穏やかな眠りへと落ちて行った…




紫の孤独で高貴な薔薇が 夏の太陽の元で美しく咲く様になるのは まだまだ先のお話……




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  • by 東雲
  • 2012/08/06(Mon)15:22
  • Edit
こんにちわ、東雲です。
トーゴの登場の仕方や喋り方はシリアス向きじゃないですね。だけど、自サイトの中で誰よりも素直で真っ直ぐで分かり易い奴v アルとは違う可愛らしさがありますね~www
最後のシリアス部分にヤラれました。まさかこの二人に萌えてハァハァするとは思わなかったです。
成程、告白する為にトーゴはクッキーを焼いたんですね! 理由まで考えていなかったので助かりました(爆)
イシュアを想うゴーストが出たり、毎度トーゴの惚気(?)を聞くゴーストがいたりと、自分が書くより月宮さんが書くゴーストの方が男前ですね!
色々、ご馳走様でした~www

東雲様

  • by 月宮
  • 2012/08/06 16:43
この二人は最後までギャグで行くと思ってたんですが、何だか結構シリアスっぽくなっちゃいましたw
トーゴの真っ直ぐで誰よりも分かりやすく 特攻してくる所が、紫苑を密かに落としているのかと☆
いい加減、紫苑の過去話しの続きも書かないとなので、それに関連付けて 紫苑が今、トーゴの事をどう思っているか先に書きたかったので、このリクは非常に助かりました♪

自分といれば 相手を巻き込んでしまう…そんな過去から 特定を作らず、恋心を封印していた紫苑と、好きな相手に真っ向に向かって 好きだからこそ、離れないというトーゴ…
この先が結構楽しみな私でしたw
紫苑の過去話しから現在になる時に、紫苑は否応なしに戦いに巻き込まれていくのですが、そこでトーゴを絡めていいのか 東雲さんと話しを詰めたくて、そちらの鯖に遊びに行きたいと思ってたりするんですが…友達登録が 統括で消えてるんですよね…
こんな事なら ギルドに入れて貰っておけばよかった…;;

ゴーストは かなり萌キャラの一人でして、自分の欲望のままにかいてしまったりしてます^^;
少しづつ イシュアに惹かれ離れられなくなっていく…とか…
あぁぁっ ゴーストの過去のお話も気になってきた!

本当に一人暴走しまくって済みません…
リク 有難うございましたw
残りも頑張ります☆

返信の返信。

  • by 東雲
  • 2012/08/06(Mon)19:46
  • Edit
正しくやる返信の返信が分からない東雲です。こんばんわ。
そうなんですよね、鯖統括のせいで友達登録消えるっていう現象起こって、PTだけなら兎も角、友達登録までとは傍迷惑だぜ、こん畜生! とかって思ってました。
どういう話になってどういう流れになるって分かって無いのでご自由にっていう訳にもいかないですしね……。
日付と大体の時間を指定して頂ければ、ログインしていますので仰って下さい、起きてます(爆)

東雲様

  • by 月宮
  • 2012/08/08 12:05
友達登録が消えるって酷いですよねっ;;
そちらに行く日取りが決まったら また連絡させて頂きます☆
今 少々ピンチで、利用券が買いに行けないので、もうちょっと後になるかとは思いますが(汗)
出来るだけ 早い時間帯にin出来る様します^^

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