忍者ブログ

雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

その暖かな手を握って

東雲さん リク第二弾w

オットー狩りに行ったイクスが小さくなって、双月に助けられて一緒にジュノ―に帰るお話…
を リク頂きました☆

この二人…ほのぼのする~ww
可愛すぎだ…イクス…

こんな感じになりましたが、宜しかったでしょうか?
書き直しなどいつでも承っておりますので、ご連絡下さい!

リク 有難うございましたw



この話は東雲様のみ お持ち帰り可能となっております。
書き直し・削除・焼く・煮るなど好きにしちゃって下さいませ☆











「なんで…こんな事になってんだ…?」


ココモビーチ西…
イクスは一人 オットーカード狙いで、この場所に来て狩りをしていた。

アクビの暑い服での狩りは、暑がりのイクスには大変困る代物で、水分をしっかり取ってないと倒れてしまう。
その為、飲み物を常備しているのだが…

出て来る前に、丁度帰ってきた弟イシュアが、水売りの商人から買ってきた水入りのボトルを 丁度いいと貰って狩りに来て、それを飲んだ途端、イクスの体は小さくなり、未転生アコライトの頃の姿になっていた。

「また…あいつか…」

理由を考え、その水売り職人が イシュアの元婚約者のカルニィフィで、変装してイシュアに幼児になる薬入りの水を売りつけたのだろうと予測がつく。

「ったく…イシュアが飲まなくてよかったぜ…
っても、蝶もなんも持ってきてねぇんだよな…おまけにスキルも全部リセットされて…転職したてのアコになんで戻るかな…」

深深とため息をつき、取りあえずモンスターが来なさそうな場所に身を潜める。

「本当にカニの奴…殴ってこようか…」

また イシュアを小さくして、連れ去ってヤろうと考えていたのだろうと考えると、余計に腹が立ち、その愛らしい顔に似合わず吐き捨てる。

「…一体 いつ元に戻るかな…
暫くして戻らなかったら、Wisでシオンに助けでも呼ぶかな…」

今、夫シオンはアサシンギルドに行っていて不在であり、Wisで呼ぶにも話し合いの最中の為、呼ぶのは躊躇われる。
イシュアやギルメン達も呼べば来てくれるのだろうが……

「こんな姿…見せられねぇよな…」

きっちりとしたアコライトの法衣を着ているから分かりにくいが、出ている手の甲に醜く真新しい傷が浮かび上がっていた。
凌辱事件に巻き込まれ、救出されたすぐ後の頃の姿に戻っていた身体に、イクスはより深いため息をついた。

「やっと…この時の傷が消えたってのによ…
また…思い出させるのか……くそったれが…っ」

見なくても分かる…自分の体がどうなっているのか…
その頃に再び戻ってしまった事に、よりその当時の恐怖が様々と蘇り、自分の膝を抱え、顔を埋める。

その時だった……

「こんな所にアコがいるぜ?」
「へへ…こりゃあ…美味そうだ…」
「っ!?」

がさりと葉を分け入り、このフィールドに生息するチンピラ達が、舌舐めずりをしながらイクスを見やり、イヤらしい笑みを浮かべる。
スキルがあったとしても、アコライトでは敵う相手では無く、イクスの顔が恐怖に歪む。

「逃げるなよ…ぐぁっ!!!」
「えっ!?」

岩場に追い詰められたイクスに手を伸ばしたチンピラの一人が、いきなり声を上げて倒れ込む。
驚いたもう一人のチンピラは振り返ると同時に…

「ミュージカルストライクっ!!」
「ぎゃあっ!!」

チンピラの体に鋭い矢が次々と撃ち込まれ、そのままチンピラは悲鳴を上げてあっという間にドロップを残して消えてしまい。

「大丈夫かい?イクス?」
「…双月…さん?」

優しく穏やかな声をかけてきたのはバードの双月で、イクスは涙で濡れた瞳を見開く。

「どうして…ここに…?」
「夏だから海に来たくて、浜辺を散歩してたら丁度通り掛かっただけだよ~」

驚くイクスとは裏腹に、にこやかに答えた双月は座り込むイクスに手を伸ばして立たせてやり。

「しかし…見事ちっちゃくなったねぇ…うん 可愛いな」
「いや…嬉しくないんですけど…」

立たせたイクスを見下ろしながら、頭をぽふぽふと叩きながら嬉しそうに笑う双月に、イクスは嫌そうに顔を歪め。

「さぁて…ここじゃあ危ないよ?一緒にジュノーに帰ろう?
きっと 後一時間もすれば元に戻ると思うから、時間までお茶でもして時間潰そうか…」
「…あの いいのか…?双月 さん…」
「双月兄さんっ! でしょ?」

しっかり手を握った双月は イクスと共に歩きだしながらジュノーまで送ると言い、それに申し訳なさそうにするイクスに、唐突に腰を落としイクスに顔を近付けて。

「せめて ボクと二人の時は兄さんって呼んで甘えてよ?ね イクス?」
「……有難う…双月 兄さん…」

言い聞かせる様に、優しく同じ目線で話し掛ける双月に、照れてしまったイクスは顔を赤くしながらもたどたどしく礼を言い、満足そうに双月は笑い立ちあがり。

「うふふ さぁ 早く帰らないとシオン君血相変えて来ちゃうから急がないとね?」
「…なぁ 双月 兄さん…」
「なに?」
「今度…グロリアに合わせて…リュート弾いてくれ ないかな…?」
「勿論いいよっ 楽しみだなっ」

イクスの歩調に合わせて手を繋いで海岸を歩きながら、その申し出に双月は酷く嬉しそうに笑い、イクスもまた すぐに了解してくれた双月相手に、普段では見られない幼く無邪気な笑みを浮かべて。

(少しだけ…この姿でも…今は良かったって思える…)

そう 胸の中で呟き、そこから広がる暖かな想いが心地よく、双月の手をそっと握り返した。









拍手[0回]

PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

No Title

  • by 東雲
  • 2012/08/09(Thu)06:21
  • Edit
カニ呼びすいません、というか、有難うございます(爆)
おはようございます、東雲です。リク有難うございましたv
「双月兄さんっ! でしょ?」のセリフに凄い萌えました。兄さん兄さんハァハァ状態で、一人不審人物になってました。
この二人は本当ほのぼのしますねぇ~。その後、モロクでシオンとバッタリに一票(爆)
イクスがシオンと共にカニ……じゃない、カルニィフィに殴り込みに行ったのか気になります(笑)どんな水売り商人だったんだろう。
あ、殴り込みに行かなくても仮ハウスに居そうですよね、アレ? 愛しのイシュア、どうして子供になってないんだい? みたいな感じでwww
ご馳走様でした!!

東雲様

  • by 月宮
  • 2012/08/10 16:26
いえ…あれはカニでいいと思います☆実は私でもカニ呼びですよ(笑)
ちょっと短編になってしまいましたが、萌て下さった様で嬉しい限りですw
この後 シオンとばったり会ったのか…いやぁ どんな反応したのか気になりますねww
そして、殴り込みに行ったとすれば面白いなぁ♪
カニは…一体どんな商人に変装したんだろうか…ってか、気付かないイシュアはある意味さすがイシュアと言うべきか…
イクス母さんとシオン父さんは目が離せませんね^^;

こんな物になってしまいましたが、どうぞお受け取り下さいませ☆
リク 有難うございましたw

カウンター

次のキリ番は3000です☆ キリ番を踏まれた方はリクエストをお願い致します。

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新コメント

[12/28 六葉]
[03/11 六葉]
[02/21 六葉]
[01/22 六葉]
[06/18 六葉]

ブログ内検索

Copyright ©  -- 雪の華が咲く頃に --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]