「よぉ?ライ 隊首会お疲れさんっ。そういやお前のトコの新しい隊長補佐…最近えらい評判いいな?入った時に文句言ってたおエラ方の連中も、最近じゃあ直々仕事頼んだりしてるらしいし、淹れるお茶も最高だからって、お茶も淹れによく呼ばれて、歌を聴かせてるって…」
「…え?」
アサシンギルド全ての隊長が集まる隊首会が終わった後、仲の良い他の隊の隊長から声を掛けられ、ライは思いも寄らなかった話を耳にする。
「確かにバードだから肩身の狭い思いをするんじゃないかってちょっと心配してたけど、大丈夫そうで何よりだ。本当に血痕式の時もだったけど、すげぇ良い声で歌うから、ずっと聞いてたくなるのは分かるしなぁ…いい奥さん貰って幸せだ……ライ?」
次の瞬間、ライの姿はそこから消えていたのであった…
「あ…ライ 隊首会お疲れ様っ…んんっっ!?」
隊長室のドアがいきなり開き、入ってきたライに、ライの机の背後にある棚の書籍の整理をしていた双月は振り向き笑顔で出迎えるも、そのままなんの言葉も無く壁に押し付けられ、無理やり唇を奪われてしまい。
あまりのいきなりの事に、肩を押して抵抗をするも、自分を抱き寄せる腕は緩まること無く、口腔へと侵入してきた舌に根元から絡み取られ、何度も吸い上げ、絡みついてくる様に、双月は息苦しさと、ライによって教え込まれ覚えた快楽に火が点り、体を震わせて。
「ふぅ…はぁ…はっ…ライっ…いきなり…なにっ…」
「僕以外の男に…その歌声を聴かせたんだ?」
やっと唇が離れ、激しく息を吐き出しながら、涙で濡れた瞳で見上げるが、そこにあったのは、冷たい殺気を纏った瞳であり、さすがの双月もゾクリと背中を震わせて。
「そりゃあ…僕はバードだし…特にライや僕達の上司でもある人達から歌を所望されたら、断る訳にはいかないじゃない…それにいつも皆の前で歌って…くぅっ!!」
「結構前から、あのジジイ達から直接呼ばれたりしてたって…何で言わないのかな?」
理由を口にして弁解をした途端、双月が来てからすっかり片付いているライの執務机の上に思いきり背中から押し倒されて、その痛みに双月は顔を歪めるが、それを気にする事無く、ライは指先を双月の細い首に這わせながら低く囁く。
「…大した事じゃ無かったし…これ位でライの評価を下げたく無かったから…
僕は、ライの補佐だ。君が少しでも優位に立てる様出来る事はするよ?」
常人ならば気を失ってしまいそうな殺気に、双月は一度唾液を飲み込むと、今にも首を折ってしまいそうなその手から逃れる事無く、その瞳を真っ直ぐ見つめて、頬に手を触れさせて。
「双月…僕を見くびらないで…双月が断って下がった評価なんて、いつでも取り戻せる…
例え評価が下がろうと、他の男共に双月の歌を聴かせたくなんて無い
僕以外の奴にお茶を淹れて欲しくない…僕の知らない所で仕事なんてして欲しくない…
僕は双月が思ってる以上に我儘で、独占欲が強いんだ…これからしたら絶対に許さない…っ」
「あぅっ!!」
殺気と…そして強い独占欲に塗れた瞳で真っ直ぐに見つめたライは、どこか悲痛気に叫び、そのまま首元の襟を下へとずらすと、首元に噛み付き、そのまま強く吸い上げてきて。
さすがにあまりの強烈な痛みに、双月は思わず背中を仰け反らせ悲鳴を上げてしまい。
「オシオキだよ…双月?今度今回みたいな事をしたらどうされるのか…教えてあげる…」
まるで冷たい月夜に浮かぶ金の月の様に冴え冴えとした瞳が細められ、うっすらと浮かんだ笑みに、双月は翡翠色の瞳を大きく見開いた…
これからおこるであろう事を否応でも予測させて、額を汗が流れ落ちていった…
「まさかこんなに早く、コレ使う時が来るとはなぁ~」
逃げられない様に裸に剥いた双月の両手を上で縛り上げ、執務机に押し倒したまま、カギの掛かった机の引き出しを開けて、そこから取り出したモノに羞恥で真っ赤になった双月は益々顔を赤くして目を見開く。
「ちょっ…ライっ!?なっ…何それっ…っ!?」
「ん~ アサシンギルドで相手を性的拷問する時の道具を双月用のオモチャとして改良したものwわざわざ特別に作って貰ったんだよ?
普通のバイブよりもズッゴク感じる様になってるからさ?まずはたっぷりと香油を垂らしてと…」
「やっ…やめっ…!んんっっ!!」
ラキの掌にあるモノ…黒々とした体は大きな芋虫の様でありながら、その頭は男性の先端の形で、下には無数の小さな足の様なブツブツした物がついており、それがどんな動きが出来るか容易に想像が出来てしまう代物で。
蒼白になる双月に向かって無理やり広げた足の付け根から後方へと香油を垂らしてやり。その感触と冷たさに声を上げてしまう双月の後ろの蕾にしっかりと塗りこんで。
「さぁ…双月?オシオキの時間だ…」
「っっっ―――っっ!!!ああぁぁっっっ!!」
隊長室という、誰が入ってくるか分からない場所であり、更に月牙のギルドメンバーがどれだけ耳がいいか…という事が聞いていたので、無駄だと思いながらも、必死に声を殺して、与えられる感触を耐えていたが、香油が塗られた後方の蕾に宛がわれた玩具は不意に動きだし、体から出てきた触手が蕾の中心へ入り込むと一気に入り口を広げ、その大きな頭を潜り込ませてしまい、目を見開いた双月の口から甲高い悲鳴が上がり。
「ひぃっ…ひゃあんっ!やっ…ぁっ…!!おねがっ…やめっ…!あうっっ!!」
黒い玩具は芋虫そのものの動きで、身をのたうちまわしながら双月の肉壁を割り開き、奥へとその硬い先端を突き進め、短い脚は敏感で弱い壁を刺激し、裂ける様な痛みと無理やり与えられる快楽に、見開かれた翡翠の瞳からは涙が溢れ出て、ライの机の上で大きく開かれた脚を痙攣させながら悲痛めいた悲鳴を上げ。
「駄目だよ?オシオキだって言ったじゃん?嫌がってる割には…双月のココ、ちゃんと反応してる…やーらしいなぁ~…双月のインラン」
「ちがっ…!っっ!?ひっ…!!」
双月が足を閉じない様に両膝に手を掛けて見下ろしているライは、しっかりと玩具を咥え、自身を反り上げて乱れる双月を楽しげに見つめ、その視線と言葉に、益々双月の顔は羞恥からか苦痛気に歪むが、中に潜り込む玩具の僅かに出ている後ろの部分からいきなり触手が飛び出てきたかと思えば、双月自身の根元に絡みつき、果てる事が出来ない様に締め上げてきたのに、大きく双月は背中を仰け反らせ声を上げ。
「ラっ…ィっ…!おねっ…もぉっ…!!やぁっ…ああぁっ…!!」
初めて中に入れられた玩具は、大きな頭を無理やり身をくねらせながら奥へ奥へとと潜り込み、柔らかな肉壁を余す所無く大量に付いた足で擦り上げて、それでもライ以外をその内側に受け入れている嫌悪感と解される事無く潜り込んでくる異物の苦痛、そしてその状態でありながらも痛みの中に感じてしまう自身の浅ましさに、泣きながら止めて欲しいと哀願し。
純潔を好むが故に人よりも感じやすい身体は、ライの目の前で腰をくねらせ、足を痙攣し、悲痛気な悲鳴を部屋中に響かせて。
「双月?もう二度と…勝手に他の奴らにその歌を聞かせたらダメだよ?それに勝手に行動なんてしちゃダメだ…」
「しなっ…!しなぃ…からっ…おねがっ…!」
恍惚とした笑みを浮かべたライは双月の上に覆い被さり、耳元で囁きながら両手を拘束していた紐を解いてやると、双月はライの背中に腕を回して縋り付き、悦楽と苦痛が混ざったライしか知らぬ顔で泣きじゃくりながら懇願して。
「ね…双月…君は誰のモノ?」
「はぁっ…あぁっ!んんっ…ぼくは…ライ のっ…モノっ…」
「そう…いい子だ…忘れちゃダメだよ?双月の心も体も全て僕のモノだ…」
全く余裕を無くし、理性などとうに崩れてしまったかの様に泣きじゃくり、幼子の様に縋り付いてくる双月の耳元で、妖しく甘い息を含ませながら囁くライの言葉に、首を仰け反らせ悲鳴を上げるが、ライの肩に顔を埋めながら答える姿に、優越感にも似た笑みを浮かべて、喘ぎすぎて唾液が溢れる唇に口づけを落としてやり。
「ひぃっ…!!あぁっっんっっ!!」
ぐぃっと指を双月の中へと潜り込ませ、その指先に触手を絡め一気に引き抜くと、その質量と痛さに双月は全身を仰け反らし、それと同時に自身を締め上げていた触手も外れ、途端にその先端から大量の白濁を飛び散らせ、自身の腹や胸、顔などをその白濁で濡らしてしまい。
「どうして欲しい?」
「はぁ…ライ…おね…がっ…中…ライの…ほしぃ…っ」
その答えにライは酷く満足そうな笑みを浮べる。
伴侶と決めた相手以外のモノが中を犯す事を酷く嫌うその体質を分かっていながら追い詰めて、双月の理性などを全て壊し、自分だけを求め、自分好みへと変化させてゆく。
どれだけ長く生きていても、性行に関してだけは知識だけしかなく、行為に対してはあまりにも幼く、異常なまでに感じやすいその体を自分だけが愛し、そして教え込んでいけるという優越感は酷くライを擽り、支配欲を持った獣の様に駆り立てる。
「いい子だね…双月…一杯僕のをあげるよ…」
「ぅん…はや…くっ…ああっ!!」
白濁を塗り込む様に手で双月の頬を撫でながら見つめると、双月は強請りながらライの背中に回した手に少しだけ力を入れ、それが合図かの様にライは一気に奥まですっかり猛りきった男根を突き入れ。双月の淫靡な姿にとっくに限界など超えていたライは、より太くなった自身を容赦なく双月の玩具に犯された肉壁を擦り上げ。
「はっ…双月っ…あのヤラシイオモチャですっかり中がイイ感じになってる…そんなにアレがよかったんだ?また入れてあげようか?」
「やぁっ…!ライいがぃっ…や…だっ…!もっ…と…ライっ…!」
「んっ…本当に双月はいい子だね…っ…!くぅっ…!」
オモチャと言われると、びくりと体を震わせて、小さく首を嫌々と言うように横に振ると、足をライの腰に回して離さぬ様にして、力の入らぬ体で懸命に中にいるライを締め付けて、その締め付けにライは息を吐き出し、顔を快楽に歪めながらも細い腰を両手で押さえ付けて。
限界を超える程の心地よさに、双月の絡みつく肉壁を固くなった先端で擦り上げ、すっかり覚えた双月の一番良い場所を集中的に攻めてしまえば、双月もまたなんとも良い声で啼きながらしっかりとライを締め付ける事で答え。
「ふっ…双月っ…中っ…出すよっ…!」
「はっっ…あっ!ラっ…ィっ…!あああぁぁっっ!!」
激しく中を抉る様に腰を打ち付け、互いの精液ですっかり濡れて卑猥な音を結合部から響かせながらライが囁くと、双月は二度目の限界を耐えられないのか、ライにしがみ付く手に力を入れ、そのまま悲鳴と共に再び吐き出してしまい。
「僕だけの双月……誰にも渡さない…」
激しすぎる責めと快楽からそのまま意識を失ってしまった双月の頬をゆっくり撫でながら、恐らくこれからも狙われ続けるだろう双月自身に誓う様に囁き、そっとその唇に口付けを落としてやるのであった…
その夜……
「ん…あれ…?ここ…は…?」
「双月 起きたんだ?ココ アサギルドの医務室だよ」
ゆっくり意識を浮上させた双月はぼんやりとその天井を見上げ声を出せば、そのすぐ傍から答える声があり、そちらに首を向けると、すぐ傍に琥珀が座っていた。
「琥珀…?なんでココに…?」
「双月をマスターが運んで来たんだって。ちょっと席を外すから見ててってアヤメに言われた。
……双月 随分激しかったね?」
「はいっ!?」
琥珀の説明にほっと息を吐き出すも、そのまま告げられた言葉に思わずガバッっと起き上がってしまう。
「な…なんでっ!?」
「だって、アサギルドの奴は皆耳いいし…あんなに双月の声が響けば皆聞こえるよ?
それでなくても双月の声って遠くまで響くんだから。多分俺達だけじゃなくて、他の隊の皆にも聞こえてたんじゃないかな?」
「っっっ――っ!!!!」
いつもの様に淡々と説明する琥珀に双月は声を失い、顔を真っ赤にする。
「マスターって独占欲あんなに強かったんだね。双月を誰にも取られなくないから、わざと声が響く様に隊長室なんかであんなに激しく抱いて…周りの奴らに双月は自分のモノだって教え込みたかったのは分かるけど…」
「あぁ、双月…起きたのか。全くライにも困ったもんだ。ほら、ボクが調合した薬だ。ちゃんと塗って貰うんだよ?じゃないと後から辛く…」
「っ…ライっっ―――っっっ!!!」
琥珀が溜息を付きながら話す途中でアヤメが部屋に入ってくると、手にした軟膏が入った薬の容器を傍に置きながら説明をする最中、耳まで真っ赤になった双月の怒りの籠った声がギルド内に響き渡ったそうだ……
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