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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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好き…でもだからこそ…

長らく停滞中な小説ですが…
どうも時間が取れず、本編が全然書けてません
書けてないのに 書きたい衝動には駆られて
疲れている六葉さんにリクを無理矢理もらってみると(笑)

ラブラブデートしてるリジェクトとイシュアです
この二人でラブラブなので出来るだけ エロいのは書かない様には努めますが
さて どうなることか(笑)
って…全くラブラブになる事無く、そして距離が縮まる事すらなかった気がっΣ(゚д゚lll)ガーン
済みません…


色々大変であった六葉さんに捧げます☆










好き
大好き
兄弟とか家族とか仲間とかの好きじゃなくて
『愛してる』の好き

そう 恋人としての愛情
それは分かってはいるんだけど…

歳も離れていて
身長も違いすぎて
一緒に並んでいても不釣り合いな二人

お互いに濃厚過ぎるキスだってして
激しく体を求め合って
何度もその体を重ねてきて
好きだって言って
恋人同士として付き合っているんだけど…
いつもどこか遠い二人


『リジェクトさんは凄くかっこいいから
とても美人で大人の女性が隣にいた方が凄くお似合いだよね』
『イシュアは凄く可愛いし、まだまだ子供だから
いつかきっと他の似合いの奴の元に行ってしまうかもしれないな』



一緒にいながらも
中々その先へと心が繋がる事の無い二人…


元々自分達にでさえ 思い切り甘える事や強請る事を
抑えてしまう
その感情をセーブして生きる事が当たり前だと思っている
小さな弟であり息子であるイシュアを一番心配しているのは
イクスとシオンであろう


イクスに促され イシュアとリジェクトはプロンテラの街中に来ていた
夕食の買い物ついでにデートをしてこいと…


そんな二人はプロンテラのカフェでお茶をしていた

(デートって言われても…どこに行ったらいいか分かんないな…)

砂糖とミルクを入れた紅茶が入ったカップを両手で持ちながら
その目の前にいるリジェクトをイシュアはそっと見上げる



髪を切ってから益々綺麗な顔立ちとか、何よりもカッコいいのが全面に出ていて、こうして外にあるカフェの席にいるだけで、通り掛かりや店にいる女の人達がちらちらリジェクトさんを見ているのが分かる
リジェクトさん…本当に益々カッコよくなったよな…
少し大人っぽくなったし…


兄さんとは違う綺麗さと
シオンさんとは違うカッコよさ
その隣にいれるのはとても幸せだし、ちょっと優越感だった感じてしまったりもする
するけど……
だからこそ余計に申し訳なくも思ってしまう
もっと自分が身長が高かったり、隣に立っても釣り合う位の顔だったりすれば良かったのに…
そう…兄さんの様に…

「どうかしたのか?イシュア?」

そう 声を掛けられて、ハッとしながら慌てて顔を横に振ってみせる

「い いえ…その…夕飯…どうしようかなって…」
「夕食の買い物はもうちょっと後でも大丈夫だろう?
イシュアは行きたい場所とか、欲しい物とか無いのか?」
「…え えっと…特には…無いです…」




そう 今までイシュアが何か欲しいとか、どこか行きたいとか言うのを聞いた事が無い
欲しいと言えば、強くなる為の道具類であり
行きたい場所と言えば、強くなる為の狩場だったりする
だから欲しいと言う武器でも買ってやろうとすれば、全力で拒否してくる
自分なんかにお金を使うのは持ったいないと本気で思っている
恋人だからこそ、大切な相手だからこそ贈りたいのに…
もっと求めて欲してくれてもいいのだが
無欲と言ってもいいほどに、イシュアは自分から求めたりしない
何か欲しいのが無いかと聞けば、俺から貰った指輪だけで十分だと本気で言ってくれたのは嬉しかったけど…


「イシュア 時間もあるし、夕飯考えるついでに露店とか店とか見て回ろうか?」

そうして、どうこの想いを伝えるべきか
どう接してやればいいのか分からないまま
俺は席を立ってイシュアへと手を伸ばす


「は はいっ」

あぁ…きっとリジェクトさんは退屈してるよね
おれなんかに付き合って…大切な時間を潰してしまってるし…
早く夕飯の買い物を済ませて、早めに帰った方がいいよね…
こうして…傍にいて…手を繋いでくれるだけでも十分嬉しいけど…



「今日の夕飯 何がいいですか?」
「ん~ 俺好き嫌い無いしな…何でもいいけど…」
「そうですか…皆さん食べ盛りの方も多いし…ちょっと大変だけどロールキャベツにしようかなぁ…」
「あぁ…あれ 美味いよな」
「そうですか?だったら嬉しいです
まぁ…キャベツもお肉も沢山いりますから、作るのは少し大変なんですが、そういって貰えれば嬉しいです」
「そんな沢山いるんだ?」
「ええ でも今日はリジェクトさんがいるので沢山材料を買えるので大丈夫かなって」


やっぱり、俺とこうしていてもつまんないよなぁ…
俺はこうやって手を繋いで歩いてるだけでもいいんだけど…
デートと思ってこうして出ても、いっつも夕飯とか食事の買い物になるよな
まぁ、イシュア的には食事を作るのが好きだしいいんだけど…


(あぁ…そうか…)

しっかりと握られた手から感じるリジェクトの感情
死にかけてから目覚めてしまった人の感情を感じる事が出来る力のせいで
その手から伝わってきた想いが微かに分かり、そっと握っている手を少しだけ力を入れる

「イシュア…?」
「あの…リジェクトさん…
えっと……その…この先にある本屋さんで買いたい本があるんです
行っても構わないですか?」
「っ!?あ あぁ…いいぜ」
「お料理の本と…植物図鑑も欲しくて…
そ その後…お弁当箱もみたいなって…
二人で…ピクニックに出る時用のお弁当箱が…欲しいかなって…」
「分かった…一緒に見に行こうぜ?」

握っていた手から感じるリジェクトさんの心が温かいのになっていくのを感じる
そうか…これだけの事だったんだ
おれが…一人の時に来ればいいとか思っていた所とか欲しいと思っていたのを、一緒にいる時に声に出して伝えればいいんだ

こういうのが…デートって事なのかな?

どこか嬉しそうに笑ってくれるリジェクトさんを見上げて、おれも嬉しくなって笑い返す


どう…この想いを伝えていけばいいかまだ良く分からない
でも…好きって想いは本当
傍に居たいって思う想いも本当
ずっと傍にいられるかは分からないけど…
今は少しだけ…許されるならば甘えてみようかな?

そうしておれとリジェクトさんはプロンテラの人ごみの中へと紛れていく
手だけは離さない様にしっかりと繋いだままで…

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