『バレンタインは貴方と~番外リョウ×アル編~
「よしっ ストロベリーチョコも持ったし…
後は リョウに改めて告白 するだけ…だよね…」
双月に言われた様に ストロベリーチョコを作成したアルは
それを綺麗にラッピングして貰い
手に握りしめて呼吸を整える
なんだかんだと 自分からリョウに向かって 好きとか
殆どいった事がない
なんだかとても恥ずかしくて 緊張から胸が高鳴る
「ちゃ ちゃんと言える…かな…?」
チョコ作成と 悩んでいた時間ですっかり遅くなり
この時間なら酒場にいるだろうリョウを探す
そして そこで…
「リョ~ウくんっ ちょっと位付き合いなさいよぉ~」
「酒なら付きあっとるやんっ!
ってか 紫苑さん酔ってるんっ?
そないにあんまり抱きつかんとっ!」
「そぉ~よぉ~ 酔ってるのぉ~
だから介抱してぇ~w」
酒を飲むリョウにしな垂れかかる様に抱きついて
甘えた声で絡む紫苑の姿を目にしたアルは
思わず入り口で固まってしまう
たしか 双月からなんと言われたっけ…
『君達を邪魔する影がある』
その言葉がそのまま紫苑と重なり
アルは自分の胸の内から不安と
そしてなにより 激しい嫉妬が溢れ出てきて
幼く可愛らしい顔は キッと目を吊り上がらせて
足早にリョウ達の元へ足を運ぶ
「リョウ!」
「ア アルっ!?」
いきなり現れて 強い口調で呼ばれたリョウは
驚いた様に顔を上げて
機嫌が悪いらしいアルを見上げる
「あ あのな…なんにもあらへんからなっ?えぇと…」
「リョウっ!もう行くよっ!
紫苑さん お邪魔しましたっ!」
紫苑に抱きつかれている自分を慌てて弁解しようとするリョウに
アルは二人の間を強引に裂き
リョウの手を掴むと 珍しくも強い口調で紫苑に言い放ち
そのままリョウを引きずる様に酒場から連れ出して
「あらあら…今日は積極的ねぇ…」
「いい加減 君も絡むのやめなよ…紫苑」
「いやぁよ~ 可愛いの見つけたんだからぁ~」
残された紫苑に 呆れた様に双月が声を掛けやめる様に促すが
紫苑は楽しげに二人が出ていった方向を眺めて
笑みを嬉しそうに浮かべて…
「ア アル…その すまへん…や やましい事はなんもしてへん…」
「リョウ…」
「な…なんや?」
二人で住む部屋に戻ってきたが
アルは黙ったままであり
その沈黙に耐えきれなくなったリョウは
しどろもどろに弁解をするが それをアルが遮り
「これ…バレンタインのチョコ…」
「へ?」
いきなり突き出されたプレゼントに思わずリョウは
唖然としながら 受け取り
そして ランプだけが点いた薄暗い部屋で
アルの顔を見上げる
そこで見た顔は
この薄明かりでも真っ赤になった
どこか困った様な 情けない様な
それでも 酷く可愛らしくも 艶っぽい恋人のもので…
ゾクリっ と胸の奥と背中が震える
「あの ね…リョウ…
いつも ボクから言わなかったから…
その…あのさ…
リョウ…好き だよ…」
潤んだ瞳
赤く染まる頬
そして 色付く愛らしい唇
今にも泣きそうな顔で言われた
アルの想い…
その声は リョウの全身と心をしびれさせ
そして 酔わせる媚薬の様で…
何かが 弾けた気がした…
「リョウ?」
「アル…こっちおいで?」
なんの返答もしないリョウを泣きそうな顔でアルが伺うと
ベットに腰掛けたリョウが手を広げてアルを呼ぶ
いつもとなんか違う リョウの男らしい声に
アルはふらふらと近寄り
リョウは目の前に来たアルの腰を抱くとそのまま自分の膝に座らせ
間近になった唇に 触れるだけの口づけをする
「リョウ…どうし…」
「わいが一番食べたいもん 食べさせてぇな…
ほんま めちゃずっと食べたかったねん」
「な 何言ってる…の…?」
「ホンマ 美味しそうや…」
「ひゃあっ!!」
じっと自分を見つめる瞳
いつもと違うリョウの様子に
アルの声は震え 怯えた様に見返し
唇に見せた事ない不敵な笑みを浮かべると
リョウはいきなりアルのマントに手の掛けてはぎ取ってしまい
「リョウっ?何してっ」
「これも邪魔や…」
怯えるアルを少々乱暴にベットに押し倒し
上にのしかかると 白いハイウィザードの服に手の掛け
チェイサーの素早い動きで
あっという間に素肌に剥いて
「リョ…リョウっ…」
「わいの一番食べたいもんは…アル お前や…
最高の御馳走…
ホンマ…めちゃ美味しそうや
まずはこの実を頂こうかいな…」
「ひゃあんっっ!!」
舌舐めずりをしたリョウは生まれたままの姿で
自分の下にいるアルをじっくりと眺め
ゆっくりした動きで胸元の赤く色付く小さな尖りを口に含むと
アルの口から悲鳴が漏れ
今まで味わった事の無い感覚に目を見開き
「ひゃっ…あっあぁっ…!やっ…リョ…ぉっ…」
「かわぇぇな?アル?ホンマ めちゃかわえぇわ…
そん声 もっと聞かせてぇな…」
「あっ!やっ…リョウっ!やぁっ…ソコっ はずかっ…あぁっ!」
一度胸の突起から口を離すと うっとりした目でアルを見つめ
いつもよりずっと低い声で囁き
胸の尖りと再び口に含み 舌先で押しつぶしながら
手は下肢へと伸ばし
小さく震えながら 少しずつ熱を持ち始めたアル自身に
指を絡めてやんわりと握ると
真っ赤になったアルの口から声が上がり
背中をびくんと震わせて
「やぁ…リョウっ…あっ あぁっ…」
「なんや 感じてるんか?
アルの体は素直やなぁ…
それにしても 綺麗な体で美味しそうや…
じっくり 他の所も見せてもらわな…」
「ひぁんっ!やぁっ…そんっ なっ…汚っ…やぁぁっ!!」
軽く自身を握り締め 親指の腹で先端を軽く擦り
その度に熱を帯び 少しずつ膨らんでいく様子に
楽しげに笑みをリョウは浮かべ
その体を下にずらすと 太股の裏に手の忍ばせ
大きく足を開かせ
恥ずかしい場所がリョウの目の前で全開になった事に
慌てて顔を上げるも
今からリョウが何をしようとしているか悟ったアルは
必死に抵抗する様に足を動かそうとするが
その力に敵う筈もなく
股の間に顔を埋めたリョウはアル自身を口に含み
あまりの恥ずかしさと 言い知れぬ快楽に全身を震わせて
「んっ…ぁっ ぁんっ…りょぉ…」
根元まで咥え込み 少し力を込めて吸い上げ
根元から先端まで口を移動させると
先端にある孔に舌を差し入れて チロチロと刺激してやり
次第にアルの声は 艶やかなものに代わり
「そないに気持ちえぇ?
そやったら わいもアルと気持ちよぉなりたいやけど
えぇか…?」
今にも弾けてしまいそうな程のアル自身から口を離し
股の間から顔を上げアルに酷く優しい声で尋ねる
きっと 嫌だと言えば リョウは自分だけを気持ちよくさせて
自分は我慢してくれる
誰より この体を大事にして
そして愛してくれているのは知っている
だからこそ…
自分の求めるままに…
「リョウ…ね…きて?」
「アル…?えぇの?」
「うん…ボクだって リョウが欲しいんだ…
ボクの全部をリョウにあげたいの…
でも…あんまり痛くしないでね?」
手を伸ばして 熱っぽい瞳で求めてくるアルに
引き寄せられる様にリョウは上半身をアルに向け
少し心配そうに伺うが
アルはリョウの首に腕を回して ぎゅっと抱きついて
自分が心から望んでいた事を口にして
ごくり とリョウが唾を飲み込む
「愛してるで アル…」
「ボクも 愛してる…」
そっと 二人の唇が重なり
互いの口腔を犯す勢いで 激しく口づけると
ゆっくりリョウは体を離し 横たえたアル下肢で
ディルの白のポーションを取り出し
「少し 冷たいけど我慢しぃや?
これやったら 中が少し傷ついてもすぐ治るし
いい潤滑油になるしな…」
「んっ…ぁっ…ああっ!!」
「力 抜きや?大丈夫…怖い事あらへんから」
トロリと瓶のポーションをアルの秘部へと掛けると
その冷たさに形良いアルの尻が小さく震え
出来るだけ怖がらせない様に その襞の周りと指先でなぞり
指の腹で花弁の襞から中心にとろりとした白いポーションを
しっかり塗りつけ
指先を動かしながら つぷりと潜り込ませてゆき
「はっ…あっ…ひぅっ…あぁっ」
「嫌やったら 言ってえぇんやからな?
無理したらあかんよ?」
少しずつ ゆっくりと
出来るだけアルが痛くない様にリョウの指は中へと侵入してゆき
今までされた事のない行為にアルの顔が歪み
指を動かしながら アルの様子を伺っていたリョウは
心配そうに尋ねて
「うぅん…いぃの…
ボクがリョウを欲しいんだ…
リョウと ひとつになりたい…
愛されたいんだ…」
必死に痛みを逃がそうと シーツを握り締めていたアルは
涙をこぼしながらも首を横に小さく振り
リョウが欲しい事を訴えて
そんな健気なアルの言葉に
嬉しそうな笑みを浮かべたリョウは
入念に指を潜り込ませ くちゅりと解してきた中に指を2本いれ
その肉壁の内側に存在する
一番感じる肉芽を探り当て 指先で擦り上げてやり
「やぁっ!あんっ!ソコっ…やっ…ぁっ!!」
その場所を擦り付けられると 今まで痛がっていたものが
全てむずがゆい様な快楽に代わってしまい
目を見開いて アルはどうしていいか分からず声を上げて
腰が自然に動いてしまい
その動きに合わせる様に くちゅくちゅと指を中で動かしていたリョウは
とうとうその艶美な姿に我慢出来なくなり
中から指を引き抜き
「そろそとえぇと思う…
ひとつになりたいんや…えぇか?」
「うん…きて…」
上から見下ろしながら アルに伺い
アルは頷くと みずからおずおずと足を広げてみせて
リョウは素早く自分の服を脱ぎ捨てると
解してひくつく花弁に猛る自身の先端をあてがい
「力 抜いてな?」
そう囁くと グッと先端を中へと潜り込ませて
「やぁぁぁぁっっ!!」
「大丈夫や…アル…わいがおるから…」
あまりの窮屈さに悲鳴を上げて背中を反らせるアルに
覆いかぶさり その背中に腕を回して抱きつくと
耳元で囁いてから 唇を塞いで
舌を絡め取り 意識を反らせてやり
「ふっ…んんっ…!ん…ふっっ…」
妖しい水音を立てながら
何度も角度を変えて口づけを繰り返し
アルの呼吸を感じながら ゆっくりゆっくり奥へと
自分のモノを潜り込ませ
アルはしっかりリョウの背中に自分の腕を回し
背中に爪を立てながら
なんとか痛みをやり過ごし
出来るだけ 力を抜く様にしてゆき…
「アル…ほら…全部はいったで?」
「ふっ…ぁ…ほんと だ…
なんか 恥ずかしい…」
「恥ずかしがる事ないやん…
今 わいらはひとつになってる…
アルの中…キュウキュウ締めつけてな…
めっさ気持ちいぃねん」
「もぉ…ばか…
でも……幸せだよ リョウ?」
「わいもや…
動いてえぇ?」
「うん…もっと感じさせて?」
繋がったまま 暫く抱きあいながら
その初めての喜びを互いに感じ合い
そして 互いに幸せにうっとりした顔で笑い合うと
再び口づけをして…
リョウは最後までアルの体を気遣いながら
腰を動かし
互いに初めてではあっても
最高に気持ち良くお互いを求めた…
「いたた…」
「大丈夫か?アル?
ごめんな…やっぱり痛くなってしもうたな…」
夜の間ずっと求め合い
そのまま寝てしまった二人は
翌日ベットに上で目を覚まし
腰などに残る痛みに顔をしかめるアルに
リョウは申し訳なさそうに 謝り
「うぅん…この痛みがあるって事は
昨日ちゃんとリョウと愛し合えたって事だから
痛いけど辛くないよ」
「アル…」
「昨日のリョウ いつもより男らしくてドキドキしちゃった…」
「え?ホンマ?
そうやったら いつもあんな男らしくおらんといかんなぁ…」
「あ それは嫌だ…」
「え?なんで?」
「他の人がリョウに惚れちゃったら嫌だから
ボクの前だけにしててくれないと…」
紫苑さんにそれでなくても狙われてるのに…
とアルは小さく文句を呟き
「ふふ とってもかっこよかったよ?
これからも こうやって愛してね?」
「当たり前やっ
アルさえ嫌やなかったら しょっちゅうしてしまうかもしれへん」
「毎日は辛いな~
でも 嬉しいかもっ
大好きだよ リョウ」
「わいも大好きや アルっ」
そうやってベットの中で 二人は再び口づけをして
抱きしめあう
なんとも幸せな時間
「後で 昨日のチョコ食べようね?」
「うん そうやな
楽しみやっ」
クスクスと互いの顔を見ては
なんだか照れくさいのと
なんとも言えない幸福感で笑いあう
そんな時間が二人いつまでも続けばいいと
二人はその幸せを噛み締めていた
甘い甘い 初めての出来ごと…
おまけ~
「ねぇ…あのディルが作った白ポだけど…
なんかいつものやつより なんていうか…
トロトロしてなかった?」
「あぁ あれなぁ…
ディルはんが実験で新しく作ったポーションゆうて
アルとこないな時があったら 使えばえぇて…」
「ね それってさ…
もしかしたら ディル…ルティ用に作ってるんじゃ…」
「…ローションまでお手製って…
どこまでディルはんも惚れ込んでるんやろうなぁ…」
「ある意味…ディルとルティって…
ご主人さまとわんこ…
あ…ご主人様とうさぎかな…」
「それ以上突っ込んだらあかん…」
くしゅっ と露店中にくしゃみをして
ルティに心配されるディルがいたとかいないとか……
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