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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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もうひとつの物語①  

東雲さんの裏のお話
『Reverse Side World』のこちらのキャラ側の始まり的な話を書いてみたくて、許可を頂いて書いてみました☆
東雲さんのお話に関わりたくて またもや乱入…済みません(汗


使って頂いている6キャラのうち
今回は イシュアとルティ そして双月の話を。
こちらの世界では
イシュアがアコ
ルティはマジ
双月はアクビとなってます。

東雲さんに捧げさせて頂きます。



  




イシュア 支援プリ志望アコライト
イクスの弟。両親がモロク崩壊にて亡くなり、双月に引き取られフェイヨンの孤児院で暮らす。
歌が好きであり得意なので、バードになろうかと思ったが、自分と暮らす為必死に稼いでいる兄を見て、その傷を癒しサポート出来るプリになろうとアコライトになる。
自分の生命力を糧として、どんな強力なモンスターでも滅する事が出来る奇跡の歌声を持っている事がアコライト転職の時に教会側にバレてしまい、兵器としてその身を狙われている。
生まれつき体が弱いが、その力を何度か発動してしまったが故、生命力が削られてしまい、極端に弱くなってしまった。
兄イクスが、自分を教会側に渡さない為に、その身をボロボロにして稼いでいる事に気付き始めている。




それはまだ…5歳位の時…
モロクの街の外れでお母さんと歩いていた時だった。
突然いない筈のモンスターが襲ってきて…
「イシュアっ!!危ないっ!!」
お母さんがぼくを抱きかかえ、モンスターからぼくを守ろうとした瞬間、胸の奥が熱くなって、突然浮かんできた歌を口にした途端、そのモンスターはいきなり苦しみ、そして消え去ってしまった。
そして、目の前が真っ暗になった…
目が覚めた時、凄く心配そうなお母さんがぼくの手を握って言った。
「イシュア…貴方はその力を二度と使ってはいけない…
それは禁忌の力…それを絶対に人前では使ってはダメよ?
もし人が知る事になれば…貴方は…」
その歌は どんなモンスターでも倒してしまう力を持っている。
そしてその歌を歌い、敵を倒す度にぼくの命を削っていく…
それを確信したのは、アコライト転職の場であった。

転職にはアクビの双月兄さんが付き添ってくれた。
イクス兄さんはチェイサーだからココには入れないらしい…
教会のエライ人達にアコライトになる契約を結んで、そんな時だった…
「モンスターだっ!!」
教会の中で枝を誰かが枝を折ったらしくて、その辺りはいきなり騒がしくなっていった。
至る所で戦いが始まる。
双月兄さんも例外なく、おれや他のアコライトさん達を背後に気遣いながら、素早い動きで攻撃していた。
そんな中だった…
「きゃあぁぁっっ!!!」
おれ達アコライトの前に、深淵の騎士が姿を現わし、その中の一人が悲鳴を上げる。
その騎士の鋭い槍はおれ達に向けられて…
「イシュアっ!!やめろっっ!!!」
遠くから走ってくる双月兄さんが叫んだのが微かに聞こえた気がしたけど、おれは深淵の騎士の前に立って、無我夢中で歌った。
禁忌と呼ばれる力を…自分の意思で発動させた。
途端に目の前の騎士だけでなく、その辺りにいた様々なモンスター達があとかたも無く消えてしまった。
「はぁ…はぁっ…ぐっ…はっ…!!」
息も絶え絶えに膝をついた途端、酷い気持ち悪さに襲われて、口を抑えた途端、口から大量の血を吐きだし、激しくむせてしまう。
「イシュアっ!?サンクチュアリっ!ヒールっ!」
駆け寄った双月兄さんは、おれの体を癒しながら抱きとめてくれた。
その中で聞こえてくる声…
「これは…素晴らしい力だ…」
「アコライトでこれだけならば、プリーストまでなればさぞ強力な力になるだろう」
「その子は教会が預かる。渡したまえ」
「冗談じゃないっ!!この子を殺す気ですかっ!
この力は禁忌の力…使えば使うだけ寿命を縮める…それを貴方達はっ!!」
そこでおれの記憶は途切れた。
目が覚めた時は、その時から一週間もたってからだった。
イクス兄さんが泣きそうな顔で笑って、おれを抱きしめてくれた。
その時からだ…イクス兄さんが滅多におれの所に来なくなって、そしてたまにボロボロになって帰ってくる様になったのは…
おれを教会に側に渡さない為に…恐らくお金を貢いでいるのではないか…
イクス兄さんはいつも笑っているけど…気付いてる?
いつも泣きそうな顔で笑っているって事に…
辛くて苦しくて…必死で…
それでも兄さんは何でもないって…
おれの為に一杯一杯苦しんで辛い思いをしてる。
たった一人で…おれの為に…
だから兄さん…もう傷付かないで…一人で抱えないで…?
おれは…この力を教会に差し出すから…
だからもう…傷付かないで欲しいんだ…
笑って幸せになって欲しいんだ…
生まれてきては…いけなかったのかもしれない…
でも兄さん…おれは貴方の弟で幸せなんだ…

ごめんね 兄さん・・・





ルティ ウィザード志望マジシャン
火・水系の魔法を得意とするマジ。とても生真面目な性格で、大人しく物静かではあるが、アカデミーにあまり頼らず戦うスキルを身を持って覚えていっている為、案外戦いは得意。内に秘めた魔力はかなりの物。
図書館で本を捜している時にプロフェッサーのディルを見かけ一目ぼれをしてしまい、それからずっとディルを捜している。
ディルと一緒に話していたイクスを見掛けてから、イクスを尾行してディルの事を捜していたりと、性格に似合わず大胆な事をしていたりする。
イクスがディルと会っていた現場を何度か目撃はしているのだが、結局恥ずかしくて声を掛けられず、遠くから眺めているだけに終わっているが、実は密かに後を付けたりして、危険が無いか見守っていたり、守れる様にと着々と魔法の実力を付けてきている。



きっと運命の人がいるとすれば、きっとこの人だろう…
ボクはそう思った。
ジュノーの図書館。
魔術について本で調べ物をしていた時だった。
ふと、顔を上げた先に彼はいた。
短く柔らかそうな髪に、どこか眠たそうな、それでも知的な顔。
見た瞬間胸が高鳴って、顔が赤くなるのを感じた。
声を掛けたかったけど、声を掛けられないまま、彼は行ってしまった。
それから彼はその図書館に姿を見せる事がなかった。
そんな時だ…本当に偶然、彼がいた。
傍にはとても綺麗な男の人…チェイサーさんがいた。
恋人とかも思ったけど、そうでは無い感じで…
もしかしたらそのチェイサーさんを捜したら彼に会えるのかな?
それから、彼を捜しながらチェイサーさんも捜した。

「ディル」
そう 綺麗な声でチェイサーさんが呼んだ先には彼がいた。
ディル…それが彼の名前…
ディルさん達が集まっている場所の近くの柱に隠れて様子を伺う。
どうも、これから戦いになるのか深刻そうな感じだった。
ディルさんを傍で守りたいと思ったけど…
マジのボクは…ただの邪魔になる…

そして決意する。
ボクはこの人を…ディルさんを護りたい。
ボクが護ってあげたい…
だから強くなろうと…ボクはぎゅっと杖を握り締めた…







双月 支援寄りMEアークビッショップ
イクスとイシュアの父が昔付き合ってした女性の間に出来た腹違いの兄。
孤児院をしている教会で子供達の相手をしながら、異母兄弟の二人を陰ながら見守っていたが、モロク崩壊後二人を引き取る。
イシュアを保護し面倒を見ながら、無茶な事をしているイクスを心配している。
一見のんびりと穏やかそうだが、アクビとしての支援の力量は凄まじく、更に美しい歌声で放つMEは強力な力を持つ。
時には足で相手を殴ってしまうと、実は結構型破り。




ジプシーで世界を旅していた母さんがその人と恋に落ちたのはまだ、ダンサーだった頃。
ほんの僅かの間 愛し合い、そして旅に出た母さんは身籠っていた。
その子供がボクであった。
ボクが成長し冒険者となった頃母が病で亡くなり、父をこっそり尋ねた。
彼はボクが生まれた事も知らなくて、母がいなくなってから必死に何年も捜していた事も知った。
だからボクはこの家族を、そしてボクの異母兄弟達が幸せになれる様に見守っていた。
それなのに…モロク崩壊…そして父とその奥さんは子供達を庇って死に、兄弟は難民キャンプへ移った事を知った。
「初めまして?ボクは君達の異母兄弟になる双月だ…」
そうしてボクは二人を引き取った。
きっとこの二人を幸せにしてあげようと…そう思っていたのに…。
一番下のイシュアは酷く体が弱かった。
その理由は自分の命を糧にモンスターを滅する力を持つからだ。
それはイクスから聞き、イクスもまた、母親から聞いたイシュアの秘密らしい。
だからアコライトになると言い出したイシュアにけしてMEプリにならない様に、支援プリになる様に言い聞かせて、更に転職にはボクも付いていったと言うのに…
完全にボクの落ち度だった…
イシュアは他のアコライトを助ける為にその力を発動させてしまった。
「イシュアっ!!やめろっっ!!」
ボクの願いは届かず、聞く者を魅了する天使の歌声が響き、その辺りにいたモンスターが全て消し飛んでしまった。
大量に血を吐き冷たくなるイシュアを抱きしめ、ボクは自分の力の無さを呪った。
「双月 これは教会の決定だ。この子供は早々にプリに転職させて、その力をもっと使える様にするのだ。その力があれば怖い者はない。
神から与えられた力ならば、その力は我々に所有権がある」
「この子はこのままでは、後数回力を発動すれば死んでしまいますっ」
「そんなもの アルケミギルドにでも依頼して、死なぬ様に薬でも使えばいい。
この力があれば…この世界であっても手に入れられる……」
「けして 渡しません。死にゆく者を救うのもまた、我らの使命。
少なくとも体がしっかり出来て、成長するまではけして渡しません」
こんな事でしかイシュアを護れなかった自分が悔しかった。
そして何よりも、イクスがイシュアを護る為に取引をした事も…そう、させてしまった事も悔しかった。
だからこそ、力を付け この二人を護れる様にならなければならない…
戦いだけではない…教会という薄汚い組織の中でも動ける様に…

どうかボクなりの、可愛い二人の弟を護れる力を…





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  • by 東雲
  • 2012/11/08(Thu)21:29
  • Edit
こんばんわ、東雲です。
イシュアが健気で可愛いとか、ディルに会う為にイクスをストーカーしてる設定にしてしまったルティを拾って下さり有難うございますv ルティ可愛いです。早くディルと会話出来れば良いなとかって思いました。
そして双月さんの気持ちってのが分かったので今後が書き易くなりました。イクスに益々双月兄さんって呼ばせたい気持ちが溢れてきます。萌え萌えさせて頂きました。
そうか、足蹴りするのは父親の遺伝子何だな(爆)

東雲様

  • by 月宮
  • 2012/11/09 12:09
こちらこそ書かせて頂いて有難うございますw
イシュアとイクスがお互いを大事にして守りたい故に、己の身を犠牲にしようとかする…なんか切ないんだけどいいなぁ~とか思ってみたりしながら書いてしまいました。
ルティは本当にストーカー(笑)
この先、ディルが危険な所に、ルティがいきなり魔法で助けて、そっから知りあうとか…
色々妄想してたりしてw
双月は兄として弟達をどう見ているかってのを書きたくて書いてしまいましたが、それで今後書きやすくなれば幸いです。
何気に弟ラブな双月にーちゃんですが、のほほんとした顔で、殴りでもないのに、いきなり足蹴りかましたりするとか、イクスと兄弟っぽくていいかなぁと そんな設定にしてしまいましたw

書かせて頂き有難うございましたw
また残り3人を楽しんで書かせて頂きます♪

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