(うふふ…あぁ 楽しみ♪
ちょっとあいつに似てるチャンプさん…今夜は楽しめそうだわぁ)
全く無駄な肉の無い 美しい体にシャワーの湯を浴びながら
酔ってグデグデになってるトーゴを先ほど宿屋に連れ込み
更になんとかシャワーを浴びさせて裸のままベットに転がしてきた紫苑は
その整った顔に嬉しそうな悪魔の頬笑みを浮かべていた…
「ぅ…はて…ここは どこなんじゃろ…」
「あら?お目覚め?」
「あ~…すまん 寝てしまったみた…いぃっ!?」
ベットに突っ伏して寝ていたトーゴは、目を覚まし ぼんやりした頭で顔を上げベットに座り込みながら辺りを見渡す。
そんなトーゴに声が掛かり、さっきまで一緒に飲んでいた紫苑だと気付いたトーゴはそちらに目をやった途端、目を見開き固まってしまう。
シャワーから出てきた紫苑は、その細身だがしっかりした体を胸から女性の様にバスタオルで包み込み、紫の濡れて艶の増した長い髪を自分の肢体の絡みつかせているという、なんとも妖艶な姿で現れた為、トーゴの目は釘付けになってしまう。
「どうかして?」
「っ!?あ いや…その なんと言うか…」
紫苑から声を掛けられ我に返ったトーゴは、思わず上ずった声を上げながら顔を真っ赤にして背けてしまい。
(…やだ…なにこの可愛いコ…)
あまりに初心なその反応に、紫苑は驚きながらも、心底嬉しそうに悪戯っぽい笑みを浮かべ、その笑みを柔らかなものにすると、ベットに腰掛けて。
「どうかしたの?トーゴ?」
わざと甘く優しい声でその名を呼び、俯く顔に手の伸ばし、指先でそっと顎を撫でてやる。
「なんと言うかの…あんまりにも男なのに アンタが綺麗だと思ってしまっての…
男に男から こんな事言われても嬉しくないじゃろうけど…」
「嬉しいわ…とっても…
私を綺麗だって思ってくれるなら…その瞳に私を映して?」
照れて俯いたままのトーゴに、酷く優しい声で囁く。
相手の喉がごくりと動き顔が上がると、まるで薔薇が咲いた様な美しい笑みを浮かべる。
「ねぇ…もっと貴方を知りたいの…」
「紫苑…さ…ん」
「紫苑 って呼んで?」
「…紫苑…」
魔力を秘める紫艶の瞳でトーゴの視線を反らせなくして、儚ささせ感じるトロリとした口調でトーゴに囁き、その唇に長い指を触れさせながら顔を近づけ、名前をさん付けで呼ぼうとした相手に、少しだけ拗ねる様に強請り。
その唇から囁かれた名前がまるで合図だったかの様に、紫苑はトーゴの唇に自分の唇を重ねて。
両手でトーゴの顔を包み込み、まずは触れるだけの口づけをした後、下唇を自分の唇で啄ばむ様に何度も吸い上げ、僅かに開いた唇にゆっくり焦る事なく、自分の舌を差し入れ口腔へと潜り込ませる。
熱に浮かされた様に抵抗もしない、ぼんやりした様子のトーゴの舌を絡み取り、くちゅりと音を立てて吸い上げてやる。
「んっ…」
ぴくりっとトーゴの肩が震える。
それでも抵抗する事なく、次第に自分からも舌を絡めて答え始めたのに合わせて、舌を絡め吸い上げ、しっかり筋肉の付いた胸に頬から下ろした指を這わせる。
「っ!?し 紫苑っ!?」
「大丈夫…怖がらなくていいわ…」
「ふっ!!ぁっ…こんなっ…男 同士 じゃ…そんな 事っ」
「あら?私じゃ不足かしら?」
唇を離した紫苑の唇は トーゴの首筋から鎖骨 胸へと落ち、唇の尖りを軽く吸われる感触に、ぞくりと肌を快楽に震わせ、トーゴは声を漏らし。
それでも今まで男性とした事の無いトーゴは、それを制止させようと紅くした顔で声を掛けるが、自分より低い位置から見上げる紫苑の瞳と紅い唇が目に入り、優しく頬笑みながら自分じゃダメかと言われると、その姿に胸を高鳴らせて。
「……いや……不足じゃ ない……じゃが 俺は 男とは初めてじゃ…
どうしていいか 良く わからん…」
「大丈夫…私が教えてあげるわ…
トーゴ…私に任せて?気持ち良く させてあげるわ?
新しい世界を見せてあげる」
あまりに魅力的な姿を見せつけられ、目が離せなくなったトーゴは何度も生唾を飲み込みながらも、初めてだと申し訳なさそうに呟き、紫苑はそっと頬を撫でながらその名を甘い声で呼ぶと、そっと胸を押して、その体をベットに倒して。
「はっ…あっ…んっ…どうかっ なりそう じゃ…」
「ふふ…可愛いわ トーゴ…
貴方のココも とっても立派で…こんなに勃起しちゃって…
ほら…こうすると お汁出てきちゃって…」
「はぁっ!あっ…ダメ じゃ…あんまりそんな される と…イってしまう じゃろっ…!」
六つに割れた固く隆起する筋肉がついた腹に顔を埋め、ヘソやその筋肉の割れ目に舌を這わし、右手では胸に色付く紅い果実を指先で摘み捏ねる様に愛撫し、左手では股間にすっかり勃ちあがるトーゴのモノが握られており、脈打つそれに紫苑の手が根元から先端まで上下して刺激して。
その先端の鈴口を親指の腹で擦られると、なんとも言えぬ悦楽にトーゴの腰が揺れて、びくびくと震えながら、切ない声を漏らし。
「トーゴは性欲強そうだし、一回位イっても大丈夫でしょ?
ほら…私の手でイッちゃいなさい…」
「ひゃっ!あぁぁっ!!」
自分が相手から責められるなど無かったトーゴは、巧みに動く紫苑の手から与えられる愛撫に我慢が出来なくなり、その手がより一層早く自身を刺激し追い込まれると、そのまま白濁の蜜を解放し、紫苑の手を濡らしてゆき。
「はっ…ぁ…済まん…先にイってしもうた…」
「気にしなくていいわ…気持ち良かったのね?
でも まだまだ終わらないわよ?」
「俺はまだ 紫苑を気持ちよくさせてないんじゃが…」
「大丈夫 ちゃあんとこれから気持ち良く私もなるわ?」
未だその体をバスタオルで隠している為、その整った美しい顔から、女性にさせ思えてしまい、余計に興奮してしまった事を恥じる様に謝るも、美しく紫苑は頬笑み、自分を気遣ってくれるトーゴの唇にそっと口づけをしてから体を起こすと、口の中で何か呪文と唱え。
「な なんじゃ?これは…」
「怖がらないで?大丈夫…私に任せて…」
いきなり両手が頭の上に持ちあがり、その手首がどこからか現れた紐で縛られてしまうと、さすがのトーゴも驚いた声を上げるが、トーゴの放った蜜で塗れた手を舐めてから、安心させる様に囁かれると、トーゴも緊張を解いて様子を見守り。
紫苑はどこからか取り出した小さな瓶の蓋を取ると、その中に入っていた液体を未だ熱を帯びたままのトーゴ自身の先端から後方の蕾にとろりと掛け始めて。
「し 紫苑…なに するのじゃ…?」
「知らない?男の後方には 先端よりもっと感じる箇所があるのよ?
そこを教えてあげる」
「後方……?ちょっ!?し 紫苑っ!?」
後方の双丘の谷間にある襞にその液体が掛かかる感触に、怯えた様な顔で見上げ。
相変わらず優しげな笑みを浮かべてる紫苑は なんでもない様子で頷き、トーゴの蜜で濡れたままの指先を液体で濡れた襞に這わせて。
一体何をされるのか想像出来ない…想像したくないトーゴはさすがに焦り、身を捩るが、その手を拘束する紐はなぜか外れる事なく。
トーゴの足の間に入り込んだ紫苑は、調子を崩す事なく、ゆっくりした優しい動きで指先で襞を撫で解してゆき。
蕾を撫で解しながら、トーゴ自身にも手を這わして上下に扱き始めて。
「はぅっ…あっ…し えんっ…っ!」
「ほら もう柔らかくなってきた…
内側が熱くなって 疼き始めてるわよ?
ココとか 気持ちいぃでしょ?」
「ひぃっ!?やめ るのじゃっ…あつ くてっ…あぅっ!!」
「そんなに痛みは感じない筈よ?
さっきの液体は 痛みを無くして、快楽だけを引き起こす魔法のお薬だから」
薬のせいか、襞は柔らかくなってゆき、熱く疼いてゆく中は痛みより、なんとも言えぬ狂いそうな快感をその身に伝え、紫苑の指先が奥へと潜り込み、その肉壁の一点に指先を押し付け擦り上げられると、腰を跳ね上げさせ、先端から我慢出来ずに蜜が零れ落ちて。
「しえっ…んっ…
早く 俺のをお前の中 にっ 挿れさせて くれっ…!
おかしく なるっ…!」
「なぁに今更言ってるの…
ココまできといて 私を攻める気だったの?」
「なに を…」
「うふふふ…さぁ 覚悟なさい?」
「いっ!?」
再び果てそうになり、早く紫苑の中に深深と自身を挿いれて一つになりたいトーゴは、喘ぎながらも紫苑に訴えるが、それを見下ろした紫苑は何を言っているんだと首を傾げて指を引き抜き、笑いながらバスタオルを落とすと、その下肢にはトーゴと同じ位か、それ以上に立派なモノがすっかり頭を擡げており…
それを見たトーゴは思わず固まってしまい。
「さぁ 新しい世界を私が教えてあげるわっ」
「いやじゃぁぁぁぁっっ!!!」
それはそれは楽しげな笑い声と
悲痛な悲鳴が響き渡る中
トーゴが自分が攻める筈だった初めての男に
自分がバックヴァージンを奪われるという不名誉な事が起こったのだった…
「なんたる事じゃ…俺が男に…それも後をヤラレテしまうとわ…」
散々 バックを突かれ、薬の効果もあり
結局の所 最後は後で果ててしまう程感じてしまったトーゴはすっかり気落ちして、ベットの中でシーツにくるまり泣きべそを掻いていた。
「そんな気落ちしてなくてもいいじゃない?
キモチヨカッタでしょ?」
「……それが余計に落ち込むんじゃ…」
自分より体格が良いトーゴが小さくなっている姿が可愛くて
背中からシーツごと抱きしめてベットに横たわる紫苑は、楽しげに笑いながら囁き、余計にがっくりとトーゴは落ち込んで。
「…ねぇ トーゴ…そんなに嫌 だった?」
ふと 始めの時の様な甘く そしてどこか寂しげな声で囁かれ、うっ…とトーゴは呻くと、はぁ…と深いため息をついて、もぞもぞと体を捩り、紫苑の方を向いて。
「確かにショックじゃった…
だが 一番困ってるのが、あんたから女みたくヤラレテしまっても…嫌いにはなれんっちゅー事が一番戸惑っとる…
それに、微笑むあんたの顔にときめいてしまったのは事実じゃ…」
真摯な瞳に嘘の無い言葉で告げられた事に、さすがに紫苑も少し面喰った様に目を丸くしてしまう。
「俺も男じゃ…やるならば あんたを攻めたい…
いつか俺が紫苑のバックを奪って あんたのよがる可愛い顔をおれはみたいと思うんじゃっ!」
『お前の攻められてる顔って すっげーそそるよな?
すっげ 可愛いと思うぜ?』
不意に 遠い昔の記憶がフラッシュバックする。
トーゴに少し似た 自分を庇い死んでいったあのチャンプ…
「っ……
ふふ…じゃあ頑張ってごらんなさい?
この私のバックを取れるものなら ね?
来るたびに返り打ちにて、今日よりもっとよがらせてあげるわよ」
その時の記憶が蘇り、思わず肩を震わせてしまうが、すぐにいつもの妖艶な頬笑みを浮かべて、その腕の中からトーゴを見上げながら頬を撫でて挑発してやる。
「望む所じゃっ!!」
そう言って再び二人は口づけを交わし
その後またもや バックを奪われたトーゴはあまりの腰の痛さに、丸2日程寝込んだという……
(なんか 一回限りの遊びの筈だったのに、余計なのに手を出しちゃったかしら?
でも…これから暫く楽しそうねっ
こんな楽しみは久々だわ
暫く楽しめそう…勿論 リョウくんのバックも狙うけど♪
あぁ なんか久々にちょっとときめいたわ
アンタ以来よ…)
紫苑は一人 大きな樹の上に腰掛け、持ってきた酒を口に運びながら夜空を見ていた。
ふと その胸に手を当てて 久々に感じた感覚に笑みを浮かべる。
長い間忘れていた何かが ふと目を覚ますかもしれない。
そんなくすぐったさに 紫苑はもう一度酒を口に運んで 誰にも見せない、どこか少女の様な顔を一瞬覗かせて微笑んだ。
それを見ていたのはただ そこにある夜空だけであったが…
それからというもの トーゴが紫苑を追いかけ
そして、上手くかわされ 最後はバックを奪われる…
そんな関係があったとかなかったとか…
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