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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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雪の華が咲く頃に~ルティ

殴りアコライトのルティの恋心の始まり


みたいか独り語りかな?
この白い髪とか瞳とか
それに記憶が無い事も
この先の話で出てくるかもしれない?
























「ルティ…貴方はもう16になってしまう…
この教会の孤児院にはいられないの…」
「分かってます シスター。今まで育てて下さって有難うございます。
僕…冒険者になってアコライトになります」


雪の町 ルティエの教会の前に捨てられていたらしい僕を
シスター達は大切に育ててくれた。
僕が4歳位の時だ。
僕の記憶はそこから始まる。
それ以前の記憶はなぜか無くて、全く思い出せない。
ただ ルティ…その名前だけ覚えていただけ。
この雪の町と同じ名前…

この雪の様な白い髪に 銀の瞳
僕はこの雪から生まれたから 記憶が無いのかしら?






「わぁっ!!」
「ヒール!速度増加っ!」
「え?」
「ほらっ 支援してやるから さっさと倒せっ」
「はっ はい!」


アコライトに転職したはいいけど
どうこの職のスキルを使っていいか分からなくて
力だけで敵を倒していた所
沢山の敵に囲まれてしまい 
ピンチになっている時 すぐ近くから声が掛けられ
僕の体は魔法に掛かった
言われるまま敵を叩き なんとか全てを滅する

すぐ傍にいたのは 青い髪青い服のアコライト…
確か…プリーストを極めた人は転生ってのをして
次のハイプリーストになる為の準備段階の時に
この青い法衣を着る事が許される筈…


「あの…有難うございます…」
「お前…なんでスキル使って自分支援しながら戦わないんだ?」

どこか不機嫌そうで目つきの悪い…
でも、綺麗な顔立ちをしたアコライトさんは
藪から棒に聞いてきた。

「えっと…実は よくスキルの使い方が分からなくて…」
「は?…なるほどね…」

素直に答えたアコライトさんは呆れた様な声を出して
すぐに顎に指を添えて少し考えて

「どうせオレも一人でレベル上げしてるから
付き合ってやるよ?
スキルの使い方とか教えてやるからこいよ…
お前…名前は?」
「あ…え?あの…あ 有難うございますっ
僕はルティって言いますっ
あの…貴方のお名前は…」
「イクスだ」

そうして僕は イクスさんと一緒に少しの間旅をして
スキルの事や使い方 戦い方を学ばせて貰った。
とても強くて 綺麗な青い豹の様な人…
でも どこか照れながら恋人の事や弟さんの事を話す彼は
とても可愛らしかった。

「ルティ…お前 オレ達のギルドに入らないか?」

もう レベル差があり過ぎて 共に狩りに行けなくなった時
イクスさんがそう言ってくれた。


「お~ 可愛いアコさんやね?歓迎するで?
わいはリョウ こっちのハイウィザードが…」
「アルージョ…アルって呼んでね?」


イクスさんが引き合わせてくれた彼のギルドのメンバー
チェイサーのリョウさんとハイウィザードのアルさん
どちらもとても優しそうな雰囲気の方で
教会を出てからずっと居場所や
知る人が居なかった僕にとって
幸せな場所となった。


そして…

「あぁ やっと来よったな?
ルティ こん人がクリエイターのディルや。
後…アサシンクロスのシオンがなぁ…どこにいるんやろ…」

そのまま僕は リョウさんの声が聞こえなくなった
目の前にいる人に視線が集中してしまって…



「初めまして ディルと言います。
綺麗な髪と瞳だね?」

そう言って 彼 ディルさんが頬笑みながら
僕の髪にそっと触れる…
顔が急激に赤くなるのを自覚した…

どうしよう…
これ なんだろう?
胸がドキドキして 顔が赤くなる…


もしかしてこれが 一目ぼれ?
本で読んだことあるけど 本当にあるんだ…



「回復剤とかに困った時はいつでも私の所に来たらいいよ
それに、売りたい物があれば代行出来るし…
たまにハーブを狩ってきてくれたらいいから」

そう僕に言ってくれるディルさんは 
純製薬クリエらしい。
だから僕は決めたんだ
どちらにしろ 支援には向いてなさそうだし
殴りアコライトとして プリーストを目指そう

そして 彼の役に立てる様に グロリアが歌えるプリーストに…



「ディルさん…
僕…ディルさんの前に立って戦える様になります。
そして…イクスさんより 上手くグロリア歌える様になります。
だから…その時は…

僕の為に ポーションを作って下さいっ」



今の僕に言えるのは それは精いっぱいだった。

いつか…


あの雪が降る綺麗な雪の町で
貴方に好きと言えます様に…












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