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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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カオス☆クッキング

東雲さんの
斜め上にレベルアップの続きを考えて纏めていたら、なんと東雲さんにリクを頂いてしまいましたw
勿論喜んで書かせて頂きます☆

とうとうイシュアにお菓子の作り方を教わるアル…
それを手伝うルティ。
段々料理をする度に調味料間違いが斜め上にレベルアップしていくアルの初めてのお菓子作りは一体成功するのでしょうか…?
そして、イシュアとルティの苦労は…?


ほのぼのクッキング?なお話です☆





この話は東雲様のみ お持ち帰り可能となっております。
書き直し・削除・焼く・煮るなど好きにしちゃって下さいませ☆





「それじゃあ 今からサブレを作りますっ」
「お願いしますっ」
「ボクもサブレは初めて作ります」


仮宿の部屋にあるキッチンにエプロンをしたイシュアとアル、そしてルティがいた。


先日、お菓子作りを教えるとアルに約束したイシュアだが、年下の自分がアルに教えたりしていいのかと悩み、兄 イクスに生意気だろうかと相談したが、快く送り出してくれたので、本日 アルと、そしてルティの三人でお菓子を作る事にした。

作るのは 以前作ったサブレに、今度はブランデーを混ぜた少し大人風味。

ベタに砂糖と塩を間違えてしまうという事ではあったが…

(結構簡単で単純なサブレだし、注意しとけばそんな間違える事はないだろうから大丈夫だよねっ)

自分で揃えた材料を確認しながら、料理が得意なルティもいるのできっと大丈夫だと改めて安堵して、笑みを浮かべる。


「じゃあアルさん まず小麦粉をこの網で振るって下さい」
「任せて~」
「おれは卵割りますねっ
ルティさんはバターを混ぜて貰ってもいいですか?」
「うんっ 分かったっ」

粉を振るう調理器具の網を手渡しながらやる事を伝えると、アルとルティは元気よく答え、イシュアも笑顔になりながら任せると、卵に手を伸ばし。

「っ!?ア アルさんっ!!ちがっ…それっ 砂糖ですっ!振るうのは小麦粉ですっ」

卵を割ろうと不意に隣のアルをみれば、その網に砂糖が入った袋を手にして、驚いたイシュアは慌てて声を掛けて。

「あれ?これが小麦粉じゃないの?」
「いえ…それは砂糖です…」
「な~んだ 白いから間違えちゃったっ」
「え えぇと…こっちが小麦粉になります…
後…一緒に塩を一つまみいれるので…」
「これが塩だねっ!」
「あっ!違いますっ それ片栗粉ですっ!!」


砂糖を小麦粉に間違え、イシュアは慌てて止めに入り、なんとか小麦粉を振るって貰い、塩の袋を捜していると、アルが片栗粉の袋に手を伸ばしたのを見て慌てて止めて…
ルティが混ぜていたバターの入ったボウルをアルに渡し、 今度はそれを泡立て器で混ぜて貰い、少しづつ砂糖を横からボウルに入れ、その次に卵黄などを入れてゆく。

「どばって入れちゃえばいいのに~」
「い いえ…こうやって少しづつ入れないと 美味しく出来ないので…
後はこれにブランデーとバニラエッセンスを入れて…
……っ!?アルさん 力込めて混ぜすぎですっ!!」
「え~ しっかり混ぜないと…」
「あんまり力一杯混ぜると 生地が分離しますっ」

少しづつ材料を入れていくイシュアに焦れたアルが口を尖らせるが、イシュアは苦笑しつつ答え、思い切り力を込めてボウルの生地を泡立て器で掻き回すアルに悲鳴の様な声を上げて。
注意を促されると、なぜ悪いのか首を傾げるアルに、ボウルに手を添えて動かない様に抑えていたルティが意味を慌てて教えてやり。

なんとか生地を混ぜ、イシュアはその固まりになった生地を綺麗に纏めて。

「後はこの生地を一時間程寝かしてから焼きます」
「すぐ焼かないの?」
「はい この手の生地は少し時間を置いてから焼いた方が美味しいです」
「…面倒だね…さっさと焼いても大丈夫じゃない?」
「いえ…もうちょっと待った方が絶対美味しいですからっ!」
「そ そうだっ!昨日プリン作ったんで、それでお茶にしませんかっ?」
「うんっ するっ!」

丸めた生地を冷蔵庫に入れるイシュアにアルは首を傾げ、待ち切れないのか今すぐにも焼きたい様子に慌てたイシュアはアルを説得し、アルの気を反らす為にルティはお茶にする事を提案すると、アルは嬉しそうに頷き。





「こうやって生地を伸ばして…後はこの型でくりぬいて下さい」
「ハート型だっ かわい~!」

一時間後、寝かせた生地を棒で伸ばして平たくして、アルにハートの生地をくりぬく型を渡してやると、その形にアルは嬉しそうにまるで少女の様に笑い。

((アルさんって…本当に可愛いな~))

と、イシュアとルティは心の中で同じ事を呟き。

「アルさんっ!そんな力一杯型抜きしなくて大丈夫ですからっ
もっとそっとしてみて下さいっ!!」
「え えとっ…端っこからくりぬいていかないと生地がっ!!」

その可愛らしい外見とは裏腹に、力を込めて生地の真ん中にハートの型を刺すアルに、二人は泣きそうになりながら慌てて止めに入るのだった……






「ちょっぴり大人味 ブランデー入りバターサブレの完成ですっ」
「わーwすっごーいっwちゃんとサブレだ~~」

オーブンから取り出した鉄板の上に、キツネ色に焼けた甘いバターの香りが立ち込めるサブレが綺麗に並んでいて、その出来栄えにアルは心底嬉しそうに笑みを浮かべる。

「味見みてみようよっ」
「そうですね」
「いただきますっ」

沢山並んだサブレに、アルは二人を見下ろして提案し、そんなアルにイシュアもルティも嬉しそうに頷いてからサブレを手に取る。

「熱いけどサクサクしてて美味しいっ
リョウ…喜んでくれるかな?」
「アルさんが初めて作ったお菓子ですし、リョウさん 凄く喜ぶと思いますよ?
冷めたら 可愛くラッピングしましょうっ」
「うふふ リョウにあげるの楽しみだな~」

サブレを口に運びながら、アルはリョウの事を思い浮かべ、イシュアから可愛くラッピングをしてプレゼントをする提案を受けると、その様子を想像して頷いて。








その夜の事…

「ねぇ…リョウ…あのね?」
「どないしたんや?」

夕食も終わり、それぞれの部屋で寛いでいる時間。
アルはベットの上で短剣を磨いているリョウに遠慮がちに声を掛け、その様子にリョウは首を傾げる。

「あの…これ…イシュア達と作ってみたんだ…
結構 美味しく出来たと思うんだけど…貰って…くれるかな?」

そう恥ずかしそうに差し出されたのは、透明の袋に、ピンクのリボンでラッピングされたハート型のサブレ。

「アルが…作ったん?」
「う うん…手伝って貰ってだけどね…」
「…アル…こっち来てや…」
「え…?きゃっ!」

差し出されながら、少し驚いた様に見上げたリョウは思わず確認をしてしまい、顔を赤らめながら答えるアルに手を差し伸べ。
不思議そうに近付いたアルは、手首を掴まれると、そのままリョウの膝に向かい合わせに座る格好になってしまい。

「リョ…リョウ?」
「ありがとな?アル?
めちゃ嬉しいねん…大好きや…」
「リョウっ!…うん ボクも大好きっ」

間近になったリョウの顔に恥ずかしそうに顔を赤らめたアルに、リョウは優しく頬笑み、嬉しそうに想いの丈を口にして抱きしめ、アルも真っ赤になりながら笑い、リョウの背中に腕を回して抱きしめ返して。






「ディルさん 研究お疲れ様ですっ
少しお茶にしませんか?」
「そうするか…」

ルティは部屋で大量の本に埋もれて研究をするディルに声をかけると、ディルはやっと顔を上げて頷く。
嬉しそうにルティは微笑み、空いた場所に紅茶を淹れたカップを置いて、そっと目の前にサブレが入った皿を差し出す。

「今日のお昼…イシュアくんとアルさんと一緒にサブレ作ってみたんです…
よければどうですか?」
「アルと…?……大丈夫 なのか?」
「ボクとイシュアくんがついてたから、大丈夫ですよ?」

出されたサブレの出所を聞いたディルは、少々不安そうにルティを見上げるが、苦笑しながらもルティは大丈夫だと告げて。

「その様だな…では、いただくとしよう?」
「はいっ」

お互いに微笑みながら、2人の夜は更けていった…






「まともなのが出来たな…」

イクスはベットの上でシオンに背中から抱きしめられた格好のまま、手にたサブレを見ながらぽつりと呟く。

「まぁ…ちょっと大変でしたけど…ルティさんもいましたし…なんとかちゃんと作れました…」
「味は…ちゃんとサブレだな…」
「今回はちょっとブランデーとか入れたから、兄さんでも大丈夫かと…
シオンさんにはこちらのサブレを…
お砂糖でコーティングしてるから、甘いと思います」
「…いただく…」

上目遣いに見上げるイシュアから貰ったサブレを口にしたイクスは、予想以上に美味しいサブレに少し驚きつつ、ほっとした表情のイシュアはやっと笑みを浮かべて、その背後にいるシオンにも、シオン仕様のサブレを渡すと、素直に受け取ってくれたのに、益々イシュアは嬉しそうに笑い。

「大変だったな…でもこれで 今夜はあのヘタレもアルも一緒に食っちまうだろう」
「え…?あ…そ それは…えぇと…うん…より仲良くなれば…いいです…」

ストレートに言葉にするイクスに、その意味が分かったイシュアは思わず顔を赤らめてしまい。

「まぁ…オレ達も頂くけどな?」
「はぇ?にぃ…っ…んっ……」

そんなイシュアの脇に手を差し入れて自分の膝に乗せると、不敵な笑みと共に囁かれた言葉にイシュアは目を見開き、そのままほのかにブランデーとバターの味がする舌が自分の口腔へと差し入れられてしまい…



その夜は、各それぞれの部屋で、声を必死に抑え、恋人達にお菓子の代わりに食べられるそれぞれがいたと言う……


そんな砂糖より甘いお話……




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  • by 東雲
  • 2012/09/19(Wed)06:13
  • Edit
かーわーいーwww 自キャラながらアル可愛い可愛い言ってました。
おはようございます、東雲です。
自分が書いたらオチは黒焦げな物体だったのでほのぼの(?)で終わって良かったですv
必死に調味料の違いを指摘したり、アルの意外とある力にビックリしたり、年下に可愛いとか言われるアルに笑い、そんなイシュアとルティも健気で可愛いなぁと朝からほんわりさせて頂きましたv
アルの料理の腕もこれで更に斜めにアップするでしょうね(爆)
今度はそのサブレをゴーストに出張で持って行って食べて貰えばy……げふん、失礼しました。
ご馳走様でした~♪

東雲様

  • by 月宮
  • 2012/09/19 09:32
いやもう…アル可愛すぎですw
嬉しそうに笑ったり、それこそ間違ったりする姿すら可愛くて、書きながらアルに萌ましたw
何より 絶対にアルはエプロン似合うだろうなぁと♪
その姿でリョウに迫ったら、リョウの理性が吹っ飛びそうですね(笑)
イシュアはきっと翌日とかにゴーストにサブレを届けに行ったでしょうねw
ちょっと ゴーストがどんな反応するのとか見てみたいですねぇ♪特に噴水前でイシュアの歌を聞いた後とかでしたら、結構意識しちゃってくれてるんだろうかしらww
想像してにやけちゃうです♪
また 二人の話も書きたいな~とか 思っていたりします☆

リク 有難うございましたw

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