「ふむ…これでいいはずなのだが…」
一体どんな製薬を頼まれているのか…
ここ数日、狩りにも露店にも行かず、ずっと書物と薬と格闘しているディルを、研究室として作られた部屋の片隅で眺めながら、ルティは小さくため息をつく。
こんな風に研究をしている時のディルはカッコいいのではあるが、意識の全てをそちらに持って行ってしまい、他に全く気が回らなくなってしまう。
お陰さまで、研究に入ってから、ろくな会話も無く、視線すら合っていない。
多分、自分がこの部屋にいる事すら気付いてないだろう。
「お風呂 入ってきますね…」
聞こえてはいないと分かっていつつも、そう声を掛けてルティは部屋を後にした。
「ふむ…まぁこれは私が飲んでも特には問題はないであろう…
本当はリョウやリジェクト君に飲ませるべきなのだが、まだ実験段階だしな…」
案の定 ルティが部屋から居なくなった事すら…否 先ほどまでいた事すら気付かずに、出来あがった薬を試験管越しに見つめ、暫く考えた後、そのまま自分で飲み干してみる。
「……味は特に苦くはない…飲みにくい事もないのだな…
…やはり 私だと何もおこらぬか…」
自分の状態を客観的に観察し、手元の資料へ記入していった……
「さっき実験が終わりそうだったよね…
ちょっと誘ってみようかな…多分、うろたえて終わるか、完全に無視されるだけだとは思うけど…
少しでも赤くなってうろたえてくれたら嬉しいな…」
風呂から上がり、ディルの大きなシャツをパジャマ代わりに着て、いそいそと研究室へと向かって行った。
これから起こる事など、毛頭知る由も無く…
「ディルさんっ お風呂あがりました~」
ドアを開けると、ソファに腰掛け、相変わらず手元のレポートに目を通していたディルの隣にちょこんと腰かけると、するりと自分の腕をがっしりした白い腕に絡ませる。
「ねぇディルさん…
製薬一休みして ボクを食べませんか?」
耳元で囁く様に、出来るだけ甘い声で誘ってみる。
こうやってたまに誘うが、正直成功した試しは実はほぼ無い。
大抵は真っ赤になって、何か色々理由を付けて逃げてしまうか、研究に没頭している時は、全く聞こえてないのか無視をされてしまう。
恐らく今回は後者だろう…そう思っていた。
案の定、ディルはこちらを見る事も無く、無言であったから…
しょうがない…そう軽く息を吐きだしてから、ディルの為にお茶でも淹れて来ようと立ち上がり掛けた時、いきなりがしっと腕を掴まれてしまう。
「ルティ…私を挑発するとどうなるか、教えてやろう?
さぁ お仕置きだ…」
「っっ!?」
今まで聞いた事も無い低く、それでいて妖しい声で紡がれた言葉にルティは目を見開き、くるりとこちらを向いたディルの口元には、なんとも言えぬ妖艶な笑みが浮かんでいた…
「全く…そんな襲って下さいみたいな格好をして…おまけに私を誘うだなどと…
そんなはしたないコに育てた覚えはないのだよ」
「きゃあっ!!ディ…ディルさっ…」
そのままソファへ投げ飛ばされる様に押し倒され、上に伸し掛かってきたディルに、ルティは目を大きく見開く。
「ご ごめんなさいっ…最近 ディルさんが相手してくれないから…
もぉ しませんからっ…その あの…だからっ…」
「だから…?」
「は 離して…下さい…」
「それは聞けぬのだよ」
「やぁっ!!」
今まで見た事も無いディルの様子に、どうしていいか分からなくなり、赤くなった顔を思わず反らしながら、口籠りつつも、何とか逃げようと離してくれる様に懇願するが、それを合図かの様に笑みを湛えたディルは、ルティのシャツを掴むと一気に上へと引き上げ、腕の自由を奪ってしまい。
いきなり空気に晒された身体は、ひやりとした空気と、何より酷くサディスティックなディルの豹変ぶりに恐怖して、びくりと震え。
「さぁ…どうお仕置きをするか…
私の可愛い子うさぎ?
あぁ…そうだな…新薬の実験にでも付き合って貰うか?」
「やだっ…やめてっ…ディルさっ…ひゃぁっ!」
上からのし掛かり、頬に指を這わせながらこちらの様子を伺うディルの言葉に、ルティは目に涙を溜めて首を横に振る。
ディルの薬がどれだけ効くかなど、十分にこの体が分かっている…そんな物を今のディルから使われたら、どれだけの事が起こるか…想像出来ないのが怖くて必死に嫌がるも、ソファの横にある薬棚に手を伸ばしたディルは、小さな瓶を取り出して蓋を開けると、おもむろに下着を下ろしされてむき出しになった下半身に、その薬をとろりと掛けていく。
冷たいその液体が、小さくなったままの自身や双丘の奥にある秘部に掛かると、思わず悲鳴を上げ。
「ひぃっ…うっ…ディル さぁっ…!」
「私の子うさぎは 随分淫乱の様なのだな?」
上へとたくし上げたシャツで器用に手首を縛り動けなくして、液体で濡らした秘部に容赦なく指を突き入れ解してゆく。
いつもならばもっと何度もキスをしたり、愛撫をしてくれるのに、熱く蕩けそうになる後方の蕾に一気に指を入れ、そこから攻めていく行為は今までに無く、いつもよりあまりにも強引過ぎるディルに、酷く怯えた様にルティは身を捩り逃げようとする。
だが元からディルを欲していた体と、ディル自身がそれ用にと作っただろう薬は、容赦無くその指を受け入れ、もっとと欲しがる様にその指を締めつけ、小さくなっていた自身は、まるで強引なこの行為を望むかの様に反り上がり、あまりに浅ましい自分が情けなく、思わず涙が零れる。
「何を泣く?ルティ?
私に抱かれたかったのだろう?
ほら…ココがいいのではないのか?」
「ひゃぁんっっ!!」
執拗に蕾の奥を擦り上げながら、声を掛けてくれるディルの声音は酷く優しく、それに縋りもっとディルと愛し合いたいのだと求めるより先に、肉壁にある一番感じる箇所をその指先で押しつぶされ、びくりとその体が跳ね、悲鳴の様な声が上がる。
薬の為か、勃ち上がった先端からは我慢出来なくなった蜜が放たれ、腹の上を汚してしまう。
「ふふ…お仕置きなのに先にイクとは…
いけない子なのだな?」
「あっ…!ごめっ なさっ…やぁっ…あああぁっっ!!!」
薬と自身の蜜で下半身を濡らしたルティを見下ろしながら、ディルは楽しげに笑い、ソファに組み敷いたルティを軽々とうつ伏せにして、腰を上げさせ、尻を突き出す様な格好をさせて。
今から何をされるか悟ったルティは、顔をディルに向けて、謝りながら止めて欲しいと訴えるも、背後から一気に、ひくついた中をディルの堅く太い男根が貫き、悲鳴を上げて。
「うぁっ…あぅっ…やっ…ディル さっ…うしろっ…やっ だぁっ」
「お仕置きなのだ…ルティが少々泣く位でないと 仕方ないであろう?
全く…私以外をそうやって誘うかもと思えば、これ位の躾では効かぬであろうな…」
「しなっ…ぃっ!ディルさんっ 以外っ…しなぃ からっ!!
ひぃあっ!!やぁっ…ふかっ ぃっ…!!」
ディルと愛し合う時は、お互いの顔が見えて、更に抱きついたりしていないと酷く不安になるルティは、後ろから容赦なくディルに突かれ、顔をソファに擦り付けながらも、イヤだと泣き、いつもなら少々強引にコトに及んでも、泣きながらイヤだと言えば止めてくれるディルは、今回ばかりは止めてくれず、誓う様に声を上げるも、普段はしない体位な分、余計に一番深い場所に猛ったディルの先端が凝り上げて当り、痛みと共に来る快楽に艶を含んだ声を上げ、先端からは欲望の蜜が再び解き放ちそうになっており。
「ふっ…はっ…やはりルティの中は最高に…いぃっ…なっ…っ
んっ…出すっ…ぞっ?」
「あんっ!!はっ…ディル さっ…ぁっ!!ああぁぁっっっ!!!」
卑猥な音を響かせながら、中を激しく掻きまわしていたディル自身が中で大きく膨らんだのを感じ、ディルも限界なのか、背後から悦を含んだ甘い吐息が吐きだされ、その動きが一気により激しくなり、与える悦楽に翻弄されたルティは、ディルが一番奥へと解き放った瞬間、再び先端から蜜を吐きだしてしまい。
「はぁっ…ぁっ…あぁ…」
「ふぅ…まだだ…ルティ?足りぬぞ?それとも 私に犯されただけで満足するのか?」
「ふぇ…?あっ…っ!!」
強引的な攻めから解放され、ぐったりとなったルティに、笑みを含んだ声が耳元で囁かれ、それに反応するより先に、腰を掴んで体を半回転させられ向かい合わせになると、ディルが覆い被さり。
「どうして欲しいのだ?ルティ?」
「ぁっ…ディ ル さっ…おねがっ…あぃ してっ…」
「本当に私の子うさぎは淫乱で…可愛いものだな…」
近づいた顔が甘く囁き、頬に手が添えられると、ルティは感じすぎてびくびくと震える体を擦り寄せる様に、ディルの胸元に縛られたままの手を添え、泣きながら哀願し、その言葉を聞いたディルは満足した様に、唾液で濡れた紅い唇に口づけを落としてやり。
「ひぃんっ!あっ!ああっ!!ディ ルさぁっ!!」
優しい口づけはその時ばかりで、縋ってきたルティを抱きしめ、今度は積み重なった本を辺りに落として空間を作ったテーブルに押さえ付けたディルは容赦なく、先ほど欲望の蜜を放ったばかりのルティの最奥を目がけて、自身を突き入れ。
溢れる蜜が潤滑油となり、難なく一番奥までディルを受け入れてしまい、一度中に受け入れてしまった故かいつも以上に感じて、今までに無い狂気的な快楽と攻めに、ルティは泣きじゃくりながらディルの名前を叫び。
未だ外して貰えぬ手に、背中に感じる堅く冷たい机、そのシチュエーションがディルから犯されていると錯覚してしまう程に、いつものディルと違い荒々しく、まだ経験の浅いルティを狂わせるのは十分過ぎて、苦痛に歪む顔の中にも、恍惚とした表情を湛えて、ディルを求めて。
「ディルさっ…ぁっ!もぉっ…む りっ…!やぁっ…いっちゃ うっ!!」
「はっ…いぃのだよ ルティ…私もっ…イキそう だっ…」
「あぁっ!ディルさんっ…きてっ…ぇ!!ひゃあんんっ!!!」
「ルティっ…あぁっっ!!」
ディルの絶え間ない激しい律動に、ルティは泣きながら限界を訴え、ディル自身も余裕の無い表情でルティの名を呼び、打ちつける腰の動きを速め、悲鳴を上げながらディルを求めたルティは、目を見開いたまま大量の白濁を解き放ち。
解き放った瞬間、中を攻めていたディルの男根は思い切り締めつけられ、その痛みと快楽に耐えきれず、一番奥底で自身の欲望を解放して。
「可愛いのだよ…私のルティ…」
自身の白濁で、腹や胸だけではなく、顔までも飛び散ら汚れた体を、強すぎる快楽故か小さく痙攣させるルティを見下ろし、ディルは嬉しそうに笑みを浮かべながら、その頬を撫で、半開きになった唇に口づけを落とし…
「ぁんっ…ディ ルさぁ…もぉ むりっ ですぅ…ひゃんっ」
「お前のココを綺麗にしてるだけなのだが?何をそんなに感じておるのだ?」
「そ そんな…かきまわし…たらっ…やぁんっっ!」
白濁塗れになった体を洗う目的で、研究室に備え付けのシャワールームで、ディルにしがみ付き、今にも倒れそうなのをディルの胸に顔を埋めながら甘い声を上げ、そんなルティを支えながら、後方の蕾に指を潜り込ませ、酷く優しく中を掻きまわし、その度にルティの口からは、甘い声が漏れて。
ビクビクと体を震わせながら、浴室に入ってから、何度目か分からないとても甘い口づけを交わした。
その後 散々熱を煽られたルティはバスタオルに包まれて寝室へとディルによって移動され、再びベットの上で今度は完全に気を失うまで愛されたのであった……
「この手の薬は…二度と自分に試すのはやめにするのだよ……」
翌朝 ベットからおきる事も、話す事さえままならない程疲労しきったルティと、
腰の痛みよりも、自分が作ったその薬が、効かないと思っていた自分に効いてしまったショックから
そう誓うディルがベットの上にいたと言う…
ちなみにディルがアルケミギルドから頼まれて作っていた薬は
『どんなへタレでも、夜 積極的になる薬』
だったそうだ…
ルティが襲われていたその夜…
「なんだディル 今日は随分積極的だな…」
「…そうみたいだな…」
イクス達の部屋にて、シオンに凭れながらベットに座り、その膝にイシュアを抱いていたイクスは、ぽつりと呟き、それにシオンがディル達の部屋の方向に視線を向けながら同意する。
「ほえ?ディルさんが どうかしたんですか?」
二人の様子に、一体何があったのかさっぱり分からないイシュアは首を傾げてイクスを見上げる。
「まぁ オレ達だから聞こえるんだろうな…
ん~ そうだな…ディルが積極的にルティを襲ってるって所か?」
「っ!?え えぇと…そう なんですか…」
「お前も激しくして欲しいのか…?淫乱だな…」
「ちがっ!!ふにゃぁぁぁっっ!!!」
イクスの答えに目を見開き、思わず真っ赤になって口籠るイシュアに、シオンはぼそりと呟き。
それに更に赤くなって反論しようとしたイシュアは、妖しい笑みを浮かべた両親によって、一気に服がはぎ取られ、これから何が行われ様としているか理解したイシュアの、切ない悲鳴が響いたそうだ……
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