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雪の華が咲く頃に

オンラインゲーム 『ラグナロクオンライン』の小説を書いています。 内容はBL系が多くなると思いますので、 ご理解頂けない方、嫌悪感がある方 などの拝見はお控下さいます様、 宜しくお願い申し上げます。 先に カテゴリ『初めに』をご覧になって下さい。

   

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月夜に咲く紫の華⑤

紫苑の過去話 第4段☆



二人と一匹で
逃亡の日々が始まった…
幸せになれると…そう 信じて…




この話は一応18禁となっておりますので、
18歳未満の方、この手の話に嫌悪感のある方の閲覧はご遠慮願います。




二人で手を取り合って逃亡した日から
私達は髪型と色を替え
色々な場所を転々とした。
二人で臨時PTに参加したり、
レンは港町で力仕事をしたりして、
けして裕福では無いけど、困らない程度に稼ぐ日々。

町だけでなく、時にはモンスター達が徘徊する様な場所にある
廃屋なんかでも過ごしたりして
ひっそりと、静かに…そしてそれなりに幸せに暮らしていた。


「ただいま~ 紫苑~
今日はクリスマスだからケーキ買ってきたぞっ」

12月の暮…クリスマス…
私達は2年目のクリスマスを迎えていた。
今年のクリスマスを迎えた場所はアルベルタの小さなアパートの一室だった。
丁度港での荷ほどきの仕事があり、ほんの僅かの間だけの住まいではあったが、
窓から見える海がとても心地よかった。
そんな中、世間様はクリスマスであり、ドアを開けて入ってきたレンの手にはケーキの箱。

「…そういえばクリスマスだったわ…」
「このアルベルタは寒くないし、あんまりクリスマスっぽくないからなっ
でも、街の菓子屋に行ったら売ってたから買ってきた!」

満面な笑みで子供の様に笑われると、思わずその笑顔につられて私も笑ってしまう。
ケーキを受け取り、夕飯を並べるテーブルにケーキを置く。

「クリスマスだって分かってたら、せめて肉料理にすればよかった…
魚のムニエルじゃあ あんまり合わない…」
「ここは港町だからなぁ 魚料理が美味しいし、俺も好きだから問題なくね?
さぁ 食べるかっ」


手を洗って着替えてきたレンは、クリスマスだっていうのに、なんだか似合わない食卓に愚痴を零す私に、やはり気にしないと言う笑顔を向けてテーブルにつくと、手を合わせ食べ始める。

「本当はこの季節、ルティエに連れていきたいが、あそこはこの時期はイベントなんかで人が多いし、見つかる危険があるからな…」
「寒いトコは嫌いだし、行かなくていいよ」
「でもなぁ…今の時期にしか、名前入りの指輪を作れないんだよな~
お前に俺の名前入りの指輪を贈りてぇのに…残念だ…」
「……ありがと…気持ちだけ貰っとく…」

恥ずかしげも無く言うレンの言葉に、思わず顔が赤くなるのを自覚しつつ、少しだけ俯いて、そんな風に考えてくれていた事に礼を告げて。
結婚こそは出来ないけど、お互いの名前が彫ってある指輪があれば、それだけで二人を繋ぐ証になる気がして…
本当は私だって作りに行きたいけど、あのクリエイターや、教会からも捜されている身としては、目立つ所には姿を見せる訳には行かない。
それでも、レンが同じ事を考えてくれているだけで、私は幸せだった。






「んっ…ぁんっ…レンっ…」
「指輪を付けられない代わりに、一杯体中に痕を付けてやるよ…
白いお前の肌に、紅い痕は良く合う…」
「はっ…ん…ば かっ…」

その夜、私を抱くレンはいつもより執拗に首筋や鎖骨、胸板に吸い付き、余す所なく紅い所有印を刻みこんでいった。
吸い上げられる微かな痛みと、それが引き起こす強い快楽。
時折胸の飾りを唇で吸い上げ、舌先で転がす様に舐める。
その度に私の体は跳ね、背中を走る快楽に、身を捩る。
あまりの快感から、思わず零れる涙を暖かな舌が舐め取って、そのまま私達は唇を重ねる。
もっと…もっと深く…この体も心も溶けて一つになりたい。
このむず痒い程の愛おしさを、そしていつ終わってしまうかもしれない悲しさを、私はどう表現すればいいのか…どうするべきなのか分からずにいた…

「レンっ…おねがっ…中に…ちょうだぃ…っ」
「紫苑は随分おねだりが上手になったな?
可愛い……」

我慢しきれず、猛るレン自身に手を伸ばして、その熱くなった男根に指を這わせながら、レンに強請ると、レンは嬉しそうに笑いながら、もう一度唇に口づけをして…


「はぁっ!んっっ…!」
「なんか…紫苑が可愛すぎて…今日は優しく出来ないかもしんねぇ…」
「っ…いぃ…激しく…犯してっ…」
「紫苑っっ…!」


私の両足を大きく開き、あまり解していない私の秘部にレンの大きなモノがあてがわれる。
その熱く大きなのを受け入れる度、痛みは感じるけど、この2年の間に何度も何度もして慣らされた体は、十分中は熱く蕩けて、レンを少しの抵抗を見せながら受け入れる。
その締めつけに顔を歪め、快楽の熱い息を吐き出しながら、レンは私の耳元に囁き、私もまた激しくレンを求めて、中にいるレン自身を強く締めつけると、野獣の様な瞳になったレンから激しく突き上げられて。
まるで貪り食う様に激しく腰を叩きつけて私を求めるレンが特に好きだった。
このまま激しく犯して、殺して欲しい程に、私はレンを求めて…そして愛していた。
私の最奥で果てて、奥底がレンで満たされる瞬間、私も絶頂を迎え、そして意識がなんとも言えない幸せに包まれる。
この瞬間が大好きだった。
この瞬間、死ねたなら…
私は最高に幸せなのに…


「紫苑…愛してる……」
「私も…愛してる…レン……」

互いに息を荒くして、間近に顔を寄せながらお互いに想いを伝えあい…
そして抱きしめ合いながら心地よい眠りへと落ちてゆく…


このまま目覚めなければ……



でも、夢は必ず目覚める時がくるのだ…
それも、残酷な現実へと……


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